PAGE TOP

2024(令和6)年度 東京都私立高等学校入学者応募者状況【一般入試・中間】

入試情報

2024.02.20

2024.02.20

東京都立高校受験の仕組みや選抜方法

2月2日に東京都私立高等学校の入学者選抜試験志願状況が発表されました。概要は以下の通りです。記載している応募人員や倍率につきまして、特筆がないものについてはコース別、入試日別応募数を合算し学校全体の人数を算出しています。

※志願者数と倍率については1月29日時点のものです。また、2023年度の集計は都教委のホームページで発表された時点のものです(2023年1月27日)。

令和6年度都内私立高等学校入学応募者状況の詳細については下記ページをご確認ください。

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2024/02/02/10.html

1.全体の状況(全日制の課程)

202420232022
学校数180181181
募集人員20,63320,61820,667
応募人員60,96754,09058,337
中間倍率2.952.622.82
調査日1月29日1月27日1月28日

2024年度の募集校は広尾学園小石川が募集停止になり、180校で前年度より1校減少、募集人員は昨年度に比べ15人減、応募人員は6,877人増、中間倍率は0.33ポイントアップしています。
集計日が前年度より2日ほど遅いことが応募人員増と倍率アップの要因と考えられますが、2019(H31)年度も1月29日に集計を行っており、そのときよりの倍率2.85倍より0.1ポイント高く、応募人員も132人増加しているため、私立高への応募者は増加しているといえそうです。

2.上位校の動向

以下は「大学附属校」「併願優遇を実施していない学校」「難関男子校」の状況です。

①併願がなく、附属の大学への進学率が高い学校

上記の大学附属校ではほとんどの学校で応募人員が増加しています。全体の応募人員は8,698人、前年度(7,343人)に比べ1,355人、18.5%の増になっています。

しかし明治大学付属明治や中央大学杉並などは集計日の違いからか、前年度より大幅に増加しており一概に比較できないような学校もあります。

ただコロナ禍以降、これら難関大学附属校の応募者は挑戦志向の復活により増加傾向にありますが、今春もさらに挑戦志向が高まっているとはいえるでしょう。

早稲田実業明治大学附属八王子青山学院法政大学では、前年度の学校全体の最終応募人員よりも現時点での応募人員の方が多くなっています。
早稲田実業は男女別に見ますと、男子の応募人員は484人で前年度の最終応募人員(493人)に比べて9人減、女子の応募人員は292人で前年度(264人)より28人増加しています。例年隔年現象の動きがあり、男子は前年9.86倍と例年より高い倍率を見て微減、女子は例年より低い倍率(8.80倍)を見て増加したようです。
明治大学付属八王子は、2024(R6)年度より『明治大学附属中野八王子』より校名が変更されます。前年度の最終応募時点に比べ、現時点で11人増加しています。願書締切日は2/3のため、応募者数はまだ増える見込みがあります。
青山学院は前年度の最終応募人員(950人)より現時点で9人増えています。推薦入試の合格のハードルを男女で統一し、前年度より男子のハードルが上がったため推薦から一般入試に受験生が移動しているようです。
法政大学では前年度の最終応募に比べ、現時点で31人増加しています。2022(R4)年度より応募人員が減少傾向にありましたが、今回は回復の兆しが見えてきました。願書締切は1/31のため、応募者数はまだ増えそうです。

②併願優遇がない学校

上記の併願優遇を実施しない学校の全体の応募数は3,085人。前年度(2,667)に比べ全体で418人増加しています。
学校ごとに見ていくと、前年度A志願の応募者数が減少した日本大学第二は379人になり、現時点で前年度の最終応募者数より49人多くなっています。日本大学第一は、例年隔年現象が見られ、今年は倍率アップの年に当たるため応募人員も増えているようです。

国学院は前年度の一般①の入試で合格者を増やし実質倍率もやや下がったためか、一般①の応募者が1割強増えました。
一方、成蹊国学院久我山は前年度に実質倍率が上がり厳しい入試になった反動か応募者は減少しています。

このように、一般入試に併願優遇がない学校では、前年度の倍率を見て応募人員が上下する動きが見られます。これらの学校の一般入試は調査書を用いない学力のみでの入試になるため、合格には高い学力が求められ、学力が足りなければ不合格になる可能性があります。そのため、安全志向により前年度の倍率を参考にする動きがあるようです。

③難関男子校の動向

上記の難関男子校での全体の応募人員は1,171人、前年度(1,206人)に比べ35人減少しました。
増加したのは桐朋のみで前年度(156人)より65人増加しています。それ以外は開成が応募人員565人→551人で14人減少、城北が247人→185人で62人減少、巣鴨が238人→214人で24人減少です。これらの学校は共学化が進む環境の中で別学を維持していることや、実質倍率が高い(前年度 開成2.94倍、城北1.87倍、巣鴨5科2.43倍、桐朋1.49倍)ことから敬遠されたのかもしれません。

3.注目校の志望状況

共学化やコース改編、入試制度の変更は倍率に大きな影響を及ぼします。
芝国際は、前年度は女子校から共学化により、定員を大幅に上回る入学者を出したため、今年度は一部コースの募集停止、併願優遇制度の廃止、定員の絞り込みなど様々な入試制度の変更を行いました。その結果、前年度に比べ国際コースは41人→21人、最難関選抜など3コース計432人→最難関コース37人へと激減しています。
自由ヶ丘学園は芝国際と同様に前年度より男子校から共学化。こちらも前年度に例年以上の応募人員と合格者を出したため、今年度はアカデミックコースの併願優遇の廃止、入試日の変更、合格のハードルをアップするなどして応募を絞っています。その結果、学校全体の応募人員が870→381人になり、前年度より489人減少しました。主に併願優遇を廃止したアカデミックコースで応募が激減しています(474人減)。
羽田国際は2024(R6)年度より『蒲田女子』から校名変更、女子校から共学になります。アドバンストキャリア→『特別進学』、グローバルキャリア→『総合進学』にコース名を変更し、学校全体の募集定員を35人増加。総合進学コースと幼児教育コースは合格のハードルをアップしていますが、募集人員は合計134人で蒲田女子のときより約9倍に増えました。
安田学園は全体の応募人員685人→535人で前年度より150人減少。応募しやすかった進学コースの募集停止、S特進コースと特進コースの定員を増加、合格のハードルや加点制度の内容を変更するなどで学校全体のレベルアップを図っています。
日工大駒場は全体の応募人員619人→352人で、前年度より267人減少しています。全コースで合格のハードルを上げたことが影響しているようです。特に例年応募が多かった総合進学コースは314人→167人で147人の応募者減になりました。
成立学園の全体の応募人員は269人→100人で、前年度より169人減です。S特選コースの合格のハードルを上げたこと、検査項目から5科を廃止したことで受検しにくくなり、応募人員が大きく減少しています。
東京成徳大学は出願の資格を変更したことで、応募人員は全体で663人→555人、前年度より108人減少しています。前年度は例年以上に応募人員が増加したため、受験生を絞っているようです。
関東第一は、応募人員が全体で1,543人、前年度の1,831人より288人減少しています。受験生がもっとも集まる進学Gコースの加点制度を拡大しましたが、同時に合格のハードルを上げたことで併願者が減っているようです。
昭和第一学園は2024(R6)年度より美大デザイン系学科への進学を目指す『デザインコース』を新設、14人の定員に対して53人の応募が集まりました。しかし、総合進学コース探究クラスの合格のハードルをアップしたことで、コース別の応募人員は2,007人になり、前年度に比べ245人減少しています。特別選抜コースと選抜進学コースも約30人応募が減って、学校全体では応募人員減になりました。
桜美林は進学コースの募集人員を90人→100人に増やし、加点制度を拡大しましたが、全体の応募人員は702人で前年度より82人減少しました。神奈川県からの併願者が多い学校で、神奈川の山手学院や日本大学が合格のハードルを緩和したことにより受験生が流れている可能性があります。
フェリシアは全体の応募人員が185人で前年度より77人減少。2023(R5)年度は校名変更し、合格のハードルが上がったにも関わらず応募人員は増加しました。今年度はその反動により減少しているようです。
小石川淑徳学園は、2024(R6)年度より『淑徳SC高等部』から校名変更し、特別選抜コースに『デジタル教養クラス』が新設されます。しかし全体の募集人員80人に対して応募人員は13人。合格のハードルを上げたためか、受験生は集まりませんでした。
駒場学園は普通科の応募人員が1,805人で前年度に比べ749人増、食物調理科は36人で前年度に比べ10人増です。進学コースの合格の条件を拡大したことで、併願者が応募しやすくなったようです。

あなたの条件に合った

志望校検索サイトを
見てみよう!

あなたの条件に合った
志望校検索サイトを
見てみよう!

Research

1都3県(東京・神奈川・千葉・埼玉)の志望校探しのお手伝いをいたします。
「単願入試」「併願入試」「都立高校入試」に特化したサイトをはこちらから。