数学は高校入試における主要科目の一つであるため、ほとんどの高校で出題されます。高校入試の数学対策をする場合、効率の良い勉強法で取り組むことで成績を伸ばすことが可能に。
今回は高校入試の数学について、勉強のコツや問題集の選び方、受験の対策法についてご紹介します。
目次
数学の高校入試の勉強のコツ
数学の高校入試の勉強において重要となるポイントには、次の2つがあります。
◇数学の高校入試の勉強で重要なポイント2つ
- 自分のレベルにあった問題集を選ぶ
- 選んだ問題集は繰り返し取り組む
具体的に数学の高校入試の勉強で重要なポイント2つについてご紹介していきます。
1. 自分のレベルにあった問題集を選ぶ
まずは1冊、自分のレベルにあった問題集を選びましょう。
易しすぎるとスラスラ解けてしまい身に付くものが少なくなります。一方で、難しすぎると1問も解けず、また解説を読んでも分からないということになります。
問題集を見た時に解けそうな問題と難しそうな問題が半々くらいあるもの選ぶといいでしょう。
2. 選んだ問題集は繰り返し取り組む
選んだ問題集は、3回を目安に繰り返し取り組むと良いでしょう。繰り返し同じ問題に取り組んでいくうちに「解き方のパターンを覚えられる」「公式を自然と使いこなせる」というメリットがあります。
取り組むうちにわからない問題があれば、必ず解説を読みましょう。
数学の入試用問題集の選び方
数学の入試用問題集を選ぶ際には、次の2点に注意して選ぶと良いでしょう。
<数学の入試用問題集を選ぶポイント2つ>
- 志望校のレベルや入試形態に合ったものを選ぶ
- 解説の詳しいものを選ぶ
以下、具体的に2点のポイントについて紹介します。
1. 志望校のレベルや入試形態に合ったものを選ぶ
入試用問題集は、志望校のレベルや入試形態に合ったものを選ぶことが重要です。
そのためにも、まずは現状の自分の力で8割程度は解けるという問題集を探してみると良いでしょう。
公立高校の受験対策をする場合は、各都道府県の入試形態に合ったものを選ぶことも必要となります。
2. 解説の詳しいものを選ぶ
問題集を選ぶ際は、問題量よりも解説量の多いものを選ぶようにしましょう。
数学の受験勉強を進める上で、間違えた問題を自力で解けるようにするには、自分で解説を読み込み、理解するという作業が必要となります。
問題を解けなかった理由を突き止めるためにも、問題の解答しか記載されていないような問題集は避けましょう。
数学の高校受験の対策法
次に、具体的な数学の高校受験対策について紹介していきます。
数学の高校受験対策として以下の4つが挙げられます。
<数学の高校受験対策4つ>
- 計算力をつける
- 基礎問題の解法パターンを覚える
- 志望校の過去問を繰り返し解く
- 難関校を目指す場合は応用問題にも取り組む
以下、具体的にこれら4つの高校受験対策について説明していきます。
1. 計算力をつける
数学の基礎ともいえる計算力をつけることは、数学の成績を上げるためにも重要なポイントです。
高校受験対策として計算力をつけるためには、小学生レベルの計算問題から繰り返し解いていくのがおすすめです。
小学生レベルの問題が難なく解けるようであれば、中1、中2…と順を追って間違えなく解けるか確認をしていくとよいでしょう。
また基礎的な計算でミスをしていると、問題の解き方がわかったところで大幅な点数アップは見込めません。計算ミスを減らすためにも、計算をシンプルにするように心がけましょう。
たとえば、
・ 3×4+2×4
という計算であれば、
・(3+2)×4
といったようなシンプルな式にすれば、計算回数の増加に伴うケアレスミスを防げます。
2. 基礎問題の解法パターンを覚える
次に、基礎問題の解法パターンを覚えていきましょう。応用問題に進むためには、まず、基礎問題の習得が重要となります。
基礎問題は一度見ただけで解法が思い浮かぶまで繰り返し解く必要があります。間違えた場合は、正解するまで何度も解き直して、解法を身につけておきましょう。
3. 志望校の過去問を繰り返し解く
志望校が決まっている場合は、過去問を繰り返し解きましょう。過去問を解く場合は、最低3年分を目安に取り組むのがおすすめです。
過去問を解くことで、実際の入試問題に取り組む際に必要な時間配分や問題の傾向がわかります。
なお、数学の過去問を解くときには、「丁寧に文字を書くこと」「時間配分を意識すること」の2点に重点を置いて取り組むと良いでしょう。
丁寧な字を書くことは計算ミスを減らすことにつながりますし、時間配分を意識することで、本番の入試で時間が足りなくなってしまったということを防げます。
4. 難関校を目指す場合は応用問題にも取り組む
難関校の場合、基本問題は解けて当たり前なので、受験生の差がつきません。難しい問題もある程度解ける必要があります。
先ほど選んだ問題集を繰り返すだけでなく、難問を多く取り入れた問題集を準備して、応用力をつけていきましょう。応用問題を解いていくことで、難関校に出題されるレベルの問題に対応できるようになります。
応用問題は基本的な解法の組み合わせで成り立っています。そのため、応用問題を目にしたら、どの問題が何と何の解放で成り立っているかを見極めるクセをつけましょう。
もし解こうとしている応用問題の答えがわからなければ、もう一度基礎問題の理解を行ない、基礎力を高めます。
数学の分野別勉強法
ここでは、数学の分野別勉強法について紹介します。
特に受験生が苦手としやすい「方程式」「図形」「関数」の3つを取り上げ、説明していきます。
1.方程式
方程式は、数多くの演習をこなすことで得意になっていきます。そのためには、より多くの基礎問題を解くことに重点を置いて対策していくと良いでしょう。基礎問題がすらすらと解けるようになった段階で、難しい計算問題にもチャレンジしていくのがおすすめです。
また、方程式の文章題は、問題文を読み、問われている内容についてしっかりと理解し、内容をつかめるようになることが大切です。繰り返し練習することで、問題の規則性や共通するパターンがわかってくるので、できるだけ問題演習の数をこなすことを心がけましょう。
図形
面積や体積など、公式を覚えていれば解ける問題は、繰り返し演習をすることで比較的簡単に解けるようになります。
しかし、文章での記述が必要な証明問題については苦手意識を持つ人も多いのではないでしょうか。
証明問題対策を行うには、はじめに条件や定義といった証明問題を解くために必要な要素を覚えた上で、実際に証明を書くという練習を進めていきます。
書いた証明の内容が自分では正解しているか判断出来ないという場合は、学校の先生などに見てもらうのも良いでしょう。第三者の目線から指摘してもらえるので、自分だけで演習をこなすより、効率良く勉強を進められます。
3. 関数
中学で学習する関数には、一次関数と二次関数がありますが、いずれも関数における言葉の定義を深く理解しておくことが大切です。
言葉が指す根本的な意味を理解していなければ、問題の形式を少し変えられてしまっただけでもう解けなくなる、という状態になってしまいます。
また、関数は、高校数学でも引き続き学ぶ内容となっているため、高校入試の段階でしっかりと理解しておくことが、後々にも役立ちます。
数学の入試対策をする上で意識しておきたいこと
ここからは、数学の入試対策をする上で意識しておきたいこと3つについて紹介します。
<数学の入試対策をする上で意識しておきたいこと3つ>
- とにかく演習を多く行う
- わからない部分をはっきりとさせる
- 間違えた問題は必ず復習を行う
以下、具体的にこれら3つの点について解説します。
1. とにかく演習を多く行う
高校入試の数学の問題に対応するには、とにかく数多くの演習問題に取り組むことが重要です。
たくさんの演習をこなすことで、公式のようなパターンの暗記だけではなく、応用問題にも対応できるようになります。
また、多くの問題に触れることでいろいろな解法パターンを身につけられるため、正答率を高めることができるでしょう。
人に説明できるレベルを目指して、より多くの問題演習に取り組むことを目標にしていきましょう。
2. わからない部分をはっきりとさせる
数学は、小学校から学んだことがそのまま積み重ねとなっている教科です。
そのため、わからない部分が出てきた場合には、どこからわからなくなっているのか、原因をはっきりとさせることが重要となります。
根本原因を突き止めることで、復習しなおさなければならない単元が見えてくるというメリットがあるため、効率的な演習が可能となります。
3. 間違えた問題は必ず復習を行う
過去のテストや模擬試験で間違えた問題は必ず復習を行いましょう。
一度間違えた問題を放っておくことなく、やり直しをして、確実に解ける状態にしておくことが、入試対策を進める上で大切なポイントとなります。
間違えた問題は、必ず解説を読み、理解して自分のものにしてしまいましょう。
数学の入試対策で重要となるのは「繰り返し」と「振り返り」
数学は、「演習問題を繰り返し行うこと」と、「間違えた問題を振り返ること」で成績が伸びる科目です。
この2点は入試対策を行う上でも大切なポイントとなりますので、今回紹介した内容を参考に勉強を進めてみてください。