
2月14日、千葉県公立高入試の志願確定状況が発表されました。どのような状況になったのかみていきましょう。
詳細は以下のページをご覧ください。https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/shidou/press/2024/koukou/r7sigankakutei.html
全日制の志願確定状況
全日制の志願確定状況をみると、募集人員29,720人に対して、志願確定数は33,854人。志願確定倍率は1.14倍で前年度より0.02ポイントアップ。志願確定倍率は上昇傾向にあります。
しかし、これは生徒数に対する募集人員の割合(収容率)が下がっているからで、公立高への志願率は前年度と同じ低い水準で留まっています。

※志願率は志願確定者数の在籍数に対する割合
普通科、職業系専門学科、総合学科で倍率アップ!
学科別でみると、普通科は0.01ポイントアップし1.16倍。理数科と国際系学科が前年度の高倍率の反動で倍率ダウンしているので、普通科に移動したような形です。
職業系専門学科では農業科は隔年現象でアップ。工業科も前年度に0.7倍台まで落ち込んだことから反動でアップ。商業科も4年ぶりに1倍台に達し、家庭科も1倍に回復するなど主要な学科で倍率が上がっています。しかし後述の通り、志願者が減っても倍率が上がった学科もあるので、人気が高まっているとは一概に言えません。また総合学科の倍率も上がっています。
このように、今年度は普通科、職業系専門学科、総合学科でアップし、全体的に倍率の底上げが図られました。
その他の学科の動き
普通科の志願状況は後程触れることにして、ここではその他の学科の動きを見ていきます。
理数科
理数科は、柏(1.58→1.15→1.63→1.13倍)、佐倉(1.85→1.48→1.70→1.43倍)、佐原(0.80→0.68→0.93→0.43倍)は、倍率が上がったり下がったりする隔年現象で今年度は倍率ダウン。船橋(1.68→1.68→2.18→1.65倍)は、前年度の高倍率の反動で2023年度並みに戻りました。木更津(1.03→1.33→1.40→1.55倍)と市立千葉(1.50→1.73→1.78→1.85倍)は相変わらず上昇傾向が続いていますが、2024年度より普通科とくくり募集となった成東と長生を除くと倍率ダウンする学校が多くなっています。
国際系学科
国際系学科は、倍率が上昇しつつありましたが、今年度は松戸国際(国際教養)(1.32→1.29→1.47→1.41倍)、流山おおたかの森(国際コミュニケーション)(1.00→1.45→1.53→1.10倍)、成田国際(国際)(1.21→1.32→1.46→1.32倍)、東金(国際教養)(0.83→0.95→1.08→1.03倍)、市立松戸(国際人文)(1.13→1.28→1.53→1.08倍)と軒並みダウンしました。
職業系専門学科
職業系専門学科では、農業科の志願者数は688人で、前年度の682人とほとんど変わりませんでした。倍率アップしたのは成田西陵「園芸」が定員減(80→40人)になったためです。倍率が上がった学校下がった学校様々で、その成田西陵(0.58→0.99倍)をはじめ下総(0.28→0.40倍)、大網(0.75→0.82倍)、君津(1.00→1.05倍)で学校全体の倍率が上がり、流山(0.98→0.90倍)、旭農業(0.70→0.58倍)、茂原樟陽(0.98→0.90倍)で下がっており、市原(0.50→0.48倍)は前年度並みでした。もし定員減がなければ農業科の倍率は前年度と変わらなかったはずです。
工業科
工業科全体の志願者数は1,016人で前年度より90人増、3年ぶりに1,000人を超えました。千葉工業(0.73→0.80倍)、市川工業(0.76→1.18倍)、清水(0.70→0.78倍)、東総工業(0.83→0.90倍)の4校が志願者増となり、京葉工業は志願者減になったものの、機械科の定員が減った(80→40人)ため倍率は上がり(0.94→1.02倍)ました。志願者減で倍率ダウンしたのは下総(0.48→0.38倍)と茂原樟陽(0.78→0.58倍)の2校だけ(館山総合は0.33→0.35倍で横ばい)となっています。
商業科
商業科の志願者数は前年度より30人減、にもかかわらず学科全体の倍率が上がったのは、一宮商業(160→120人)と君津商業(200→160人)で定員減になったためです。志願者が増えて倍率アップしたのは千葉商業(1.13→1.20倍)、流山(0.96→1.19倍)、成田西陵(1.00→1.15倍)、東金商業(0.77→0.88倍)、市立船橋(1.34→1.40倍)の5校。そのほかの6校は志願者減ですが、定員減になったことから一宮商業(0.83→1.02倍)と君津商業(0.86→0.94倍)も倍率アップし、商業科全体も上がりました。
家庭科
家庭科は5校中、千葉女子(1.03→1.25倍)、八千代(1.00→1.15倍)、木更津東(0.93→1.15倍)の3校で志願者が増えたり減ったりする隔年現象があり、今年度は志願者増の年でした。館山総合の志願者は少しずつ増えてきて(8→12→14人)います。倍率が下がったのは、隔年現象の逆の動きになっている佐倉東(1.11→1.06倍)だけでした。
総合学科
総合学科も学科全体の志願者数は前年度より36人の減でしたが、幕張総合(680→640人)、八街(160→120人)、安房拓心(160→120人)の3校で定員減になったため、倍率が上がりました。
隔年現象を示す学校が多く、その幕張総合(1.53→1.65倍)や君津青葉(0.50→0.64倍)は志願者増の年で倍率アップ、小金(1.63→1.59倍)は逆に減ってダウンしました。八街(0.98→1.03倍)と安房拓心(0.78→0.84倍)も志願者は減少しましたが、定員減の影響で倍率は上がっています。2年前に総合学科に改編された匝瑳(0.89→0.88倍)と大原(0.61→0.64倍)は前年度並みとなりました。
<学科別志願確定状況>

進学指導重点校など 上位難関校の状況
下記の14校23学科合わせた志願確定者数は、2021年度より5,299→5,784→5,466→5,590→5,421人と、増えたり減ったりする隔年現象があります。今年度は減少する年にあたり、前年度より約170人の減になりました。
これは多くの学校で同じような隔年現象があり、いずれも今年度は減少する年に当たっていたためです。また、県立千葉、柏(普)、匝瑳(総合)が減少傾向、船橋(理数)と佐倉(理数)が前年度の倍率アップの反動で減少するなども、全体の志願者減の要因になりました。
県立千葉は3年連続で志願者減、倍率も1.3倍台に下がりました。県内屈指の難関校であり明治時代創立の伝統校でもあります。そのため高難度を嫌って敬遠されているのかもしれません。
千葉東は2022年度に1.6倍台に上がったものの、以降は1.3倍台で安定しています。
船橋(普)は隔年現象があり、今年度は倍率ダウンしましたが、志願者数587人と多くの人数を集めました。理数科は前年度に2倍を超える激戦になった反動で志願者減になりましたが、前々年度の67人とほぼ同数に戻っています。現在校舎改修工事中ですが人気は衰えていないようです。
薬園台(普)の志願者数は2021(R3)年度より359→394→409→423→466人と年々増加しており、倍率も1.28→1.41→1.46→1.51→1.66倍と上昇しています。現在大規模改修工事中ですが、普通科教室棟の完成は間近ということもあり、人気が上がっているようです。
東葛飾にも隔年現象が見られますが他の学校と異なり、今年度は倍率アップの年でした。船橋や小金との間で受検生の行き来があるのかもしれません。
柏(普)の志願者は増えず、2年連続で1.2倍台とそれまでに比べて低めの倍率になりました。柏南に流れているのかもしれません。理数科は隔年現象があり今年度は倍率ダウンの年で2023年度とほぼ同じ1.1倍台に下がりました。
佐倉(普)にも隔年現象があり、今年度は倍率ダウンの年でしたが、志願者数361人は2021年度以降でもっとも少なく、倍率も最低の1.2倍台に下がりました。理数科も隔年現象で倍率ダウンしましたが、志願者数は2023年度(59人)並みを維持しました。
佐原(普)はほぼ前年度並みの1.04倍。2021年度以降1.0倍台の低めの倍率で推移しています。一方で理数科は志願者数が募集人員の半数に満たず、普通科からの第2希望者を全員受け入れても定員を埋めることができない人数になりました。
総合学科に改編された匝瑳は、初年度に続き0.8倍台で志願者増には至りませんでした。地域的に高倍率にはなりにくく1倍を超えるのは難しいのかもしれません。
普通科と理数科をくくり募集として2年目を迎えた成東は、やや志願者増となり1.1倍台に上がりました。
同じく長生もくくり募集の2年目でしたが志願者増になり1.2倍台とやや高めの倍率になりました。
安房は隔年現象で今年度は倍率アップの年に当たり2023年度並みに戻りました。
一方で木更津(普)は倍率ダウンの年で2023年度並みの1.2倍台となっています。理数科の志願者が増加傾向で今年度は1.5倍台に上がりました。
市立千葉(普)は前年度並みの高倍率を維持、理数科は増加傾向で今年度は1.8倍台に上がっています。
<進学指導重点校及び県立千葉、市立千葉、薬園台(普)の状況>

その他注目校の状況
千葉南は志願者が増えず、2年連続で1.1倍台で留まりました。市内の生徒数減のほか隣接する市原市や袖ヶ浦市など9学区の生徒減も影響しているのかもしれません。
検見川は隔年現象があり、今年度は倍率アップの年に当たっていましたが、前年度並みで留まりました。やはり市内の生徒減と、伸びていた進学実績がやや下がったことも一因になったのでしょうか。
磯辺は増加傾向にあった志願者数が一転して減少し、2021年度以降でもっとも低い1.0倍台に落ち込みました。
幕張総合(総合)は1学級減で募集。志願者数は微増となり、2021年度以降でもっとも高い1.6倍台に達しました。市立稲毛の募集停止の影響があったと思われます。
千葉西の倍率は比較的安定しており、1.2倍前後で推移していましたが、今年度は志願者が15人の減となり1.15倍とやや下がりました。
八千代(普)は約50人の志願者増で、2021年度以降で初めて1.5倍台の高倍率になりました。2学区の男子の生徒数が増加していることや、千葉市の同レベル校市立稲毛の募集停止の影響もあったのかもしれません。
津田沼は2023、2024年度と続いた1.4倍台から、今年度は約20人の志願者減で1.3倍台に下がり、2021年度以降でもっとも低い倍率になりました。現在校舎改修工事中で仮設校舎での生活になっており、影響がでたのかもしれません。
船橋東は前年度とほぼ同じ志願者数を集め、3年連続で1.5倍台の高倍率を維持しました。しかし、2027年度より校舎の大規模改修工事が予定されているため、2026年度入試以降は倍率が変動するかもしれません。
国府台も前年度と同じ志願者数になり、3年連続1.2倍台で安定しています。しかしここも2026年度より校舎の大規模改修工事が予定されており、2026年度以降の入試ではそれを踏まえて志願する必要があります。
国分は前年度に90人以上の志願者減になり、1.2倍台まで下がりましたが、今年度は反動があり約70人増で1.4倍台に上がっています。市川東からの移動があったようです。
鎌ヶ谷の志願者数は増加傾向で今年度は1.5倍に上がり、2021年度以降の最高倍率を記録しました。上位・難関大学の実績が伸びている(昨春はやや減)ことも人気を支えているのかもしれません。
小金は隔年現象で今年度は倍率ダウンの年に当たり、志願者は減少しましたが倍率は微減で留まりました。
松戸国際(普)は2年連続で志願者減。2021年度以降でもっとも低い倍率になりました。国分への移動があったのかもしれません。
柏南は前年度の高倍率の反動もなく、1.5倍台が続きました。
柏の葉(普)は学級増での募集になりましたが、それに合わせて志願者も増加し、倍率は微減で留まっています。志願者数の396人は2021年度以降で最多の人数です。
柏中央には隔年現象があり、今年度は倍率ダウンの年に当たりましたが、志願者は減らず前年度並みの倍率を維持しました。流山市の生徒数が増加しており、柏市の学校に流れ込んでいるのかもしれません。
成田国際(普)は3年間続いた1.5倍台の高倍率が1.3倍台にダウン。例年の激戦が敬遠されました。前年度に倍率アップした国際科も下がっています。
君津(普)は前年度の倍率アップの反動で志願者減となり、2022年度と同じ倍率になりました。2025年度生から制服が変わる予定ですが、入試の倍率に影響はありませんでした。
<注目校の状況>
