PAGE TOP

【2025年最新】神奈川県公立高校入試、地域別徹底解説!川崎・横須賀・鎌倉藤沢エリアの倍率動向は?

入試情報

NEW!

2025.06.20

2025.06.20

神奈川県の公立高校受験の仕組みや選抜方法

【最新情報】2025(R7)年度 神奈川公立入試を振り返って【地域別①】 に引き続き地域別に神奈川公立高入試状況(おもに普通科高校と単位制普通科高校)を見ていきます。

今回は川崎,横須賀・三浦,鎌倉・藤沢地区です。

川崎市

川崎地域は全体の志願者数が4,769人で107人減,志願倍率は1.26→1.23倍と微減です。2023(R5)年度に1.28倍まで上昇して以降, 倍率は下降傾向にあります。新城と市立橘は過去にない高倍率を記録したほか住吉も倍率アップ,この地域のトップ校多摩も前年度並みの高い倍率を維持しました。しかしその他,生田,市立高津,麻生,百合丘,川崎北,生田東,菅は軒並み倍率がダウンしており,県全体の傾向と同様,上位は挑戦志向,中堅からは私立志向・通信制志向の影響を受けた形になりました。この結果,不合格者数は前年度より66人少ない866人になりました。

学校名

募集人員

志願確定

志願倍率

受検(追検査含む)

受検後取消

合格

実質倍率

合格率

不合格者数

多摩

279

467

1.67

457

9

279

1.61

62.3

169

新城

269

495

1.84

484

5

269

1.78

56.2

210

生田

359

437

1.22

423

5

359

1.16

85.9

59

川崎市立橘

198

306

1.55

302

2

198

1.52

66.0

102

住吉

359

522

1.45

517

1

359

1.44

69.6

157

川崎市立高津

278

345

1.24

342

3

278

1.22

82.0

61

麻生

319

321

1.01

318

3

315

1.00

100.0

0

百合丘

359

376

1.05

374

2

359

1.04

96.5

13

川崎

223

273

1.22

268

2

223

1.19

83.8

43

川崎市立幸

118

147

1.25

145

4

118

1.19

83.7

23

川崎北

279

300

1.08

298

3

279

1.06

94.6

16

生田東

319

336

1.05

334

2

319

1.04

96.1

13

279

271

0.97

268

1

267

1.00

100.0

0

大師

228

173

0.76

173

2

171

1.00

100.0

0

3,866

4,769

1.23

4,703

44

3,793

1.23

81.4

866

多摩

多摩は志願者数が12人増で倍率も1.63→1.67倍に微増しました。例年倍率が1.5倍台から1.8倍台で推移する人気校です。2023(R5)年度に1.87倍まで上昇し,例年にない高倍率を記録したため,翌2024(R6)年度は倍率ダウン,そして今年度は反動が予想されたものの微増で留まりました。川崎市からの入学生が7割を占め,横浜からも3割弱の生徒が入学する学校で通学圏は固定されています。県からは学力向上進学重点校のエントリー校に,文科省からはSSHに指定されているほか,校舎が新しいこともあり私立志向の高まりの中でも一定の人気を保っています。

新城

新城は志願者が106人増加して495人,倍率も1.45→1.84倍までアップし,過去最高倍率を記録しました。校舎がリニューアルした2015年度以降高倍率が続く人気校で,志願者数は例年400人前後集まります。地元川崎市からの入学生が8割を超えており,地元中原区の生徒数が増加したことや前年度の本校にとっての低めの倍率であったことが志願者増の要因になったと考えられます。倍率アップの影響で,60~70%で推移していた合格率も56.2%にダウン,不合格者も210人にのぼり激戦になりました。これにより来春の入試は志願者が減少し倍率もダウンする見込みです。

生田

生田は志願者数が35人減で437人。倍率も1.31→1.22倍にダウンしました。前年度は1学級減での募集だったため,志願者は減少しましたが倍率はアップ。今春は高倍率により敬遠され,さらに志願者減になりました。入学生の約9割が川崎市内からの生徒です。進路希望調査時の市区町村別進学希望状況を見ると,今春は地元からの希望者の割合が減少していることから,本校も市立橘への移動のほか横浜北部の港北や市ケ尾などに向かったのかもしれません。2024(R6)年度より文科省よりDXハイスクールに採択されています。

市立橘

市立橘は志願者数69人増で306人,倍率も1.20→1.55倍にアップ,過去最も高い倍率を記録しました。倍率が1.5倍を超えたのは2014(H26)年度と今年度だけです。合格率は例年70~80%で推移していましたが今春は66.0%まで落ち込み,不合格者も初めて100人を超えて102人に上りました。2022(R4)年度より1.25→1.41→1.20→1.55倍と隔年現象が見られ,今春は倍率アップの年に当たったこと,入学生のほとんどが川崎市内からの生徒のため,地元中原区の生徒数が増加したことが影響したようです。今春は激戦になったので次年度は志願者数が減少する見込みですが,バレーボールをはじめ様々な部活動で全国大会出場の実績がある人気校のため,倍率が下がっても競争率は高いまま推移する可能性があります。

住吉

住吉も志願者55人増加で522人,倍率も1.30→1.45倍に上昇し,本校としては高めの倍率になりました。前年度は倍率がダウンしたため,その反動によるものといえます。横浜市からの入学者が3割近くを占めているため,地元中原区の生徒数増や,市立高津からの移動,そして横浜市からの流入が増えたことが志願者増に繋がった可能性があります。県からプログラミング教育の指定校になっているほか,文科省のDXハイスクールの指定校でもあります。

市立高津

市立高津は前年度1.58倍と過去最高倍率を記録し,不合格者数が150人近くまで増加したため,今春は倍率が1.24倍と大幅に倍率ダウン。志願者も438→345人で93人減少し,受検生に敬遠されたようです。このように前年度の倍率を見て志願者数が増減する隔年現象が見られ,2021(R3)年度より1.08→1.41→1.36→1.58→1.24倍と推移しています。隔年現象が続くのであれば来春は倍率アップの年に当たります。しかし今春の倍率低下は私立志向によるものと考えられ,橘学苑や横浜清風に受検生が流れている可能性があるため,一概に志願者が増加するとも限りません。

麻生

麻生は1.01倍で前年度より0.07ポイントダウン。志願者数も24人減少して321人と近年でもっとも少ない志願者数になりました。志願確定時には倍率が1.0倍を超えていましたが,受検後取消が3人出たため実質倍率は1.00倍,不合格者は0人で欠員が4人,二次募集を行う結果になりました。本校が二次募集を行うのは2014(H26)年度以来11年ぶりになります。2022(R4)年度より1.18→1.11→1.08→1.01倍と年々倍率は減少傾向にあり,私立志向の影響を受けていると考えられます。

百合丘

百合丘は1.05倍で前年度より0.06ポイントダウン志願者数も21人減で376人でした。前年度は1学級減での募集になり,志願者数は大幅に減少し倍率もダウンしました。その前の2023(R5)年度に例年にない高倍率を記録して以降,倍率は低下傾向です。来春はこの反動で倍率アップの可能性がありますが,全体的に私立志向や通信制の影響を受けて志願者数が減少しているため倍率に大きな変化は見られないと考えられます。

県立川崎

県立川崎は倍率が1.22倍で前年度より0.11ポイントダウン,2年連続で倍率が下がりました。志願者数も24人減少し273人になりました。近隣の同レベル校で志願者数が増加した普通科高校がみられないため,市立川崎総合科学のような専門学科や,橘学苑のような私立に受検生が流れた可能性があります。倍率が1.0倍台に落ち込むこともあれば,1.3倍台まで上昇することもあり倍率はあまり安定していません。公立高校の安全志向が高まれば,このような変動のある中堅校は今後も敬遠される可能性があります。

市立幸

市立幸は前年度1.43倍の高倍率を記録した反動で,今春は1.25倍まで倍率が低下。志願者数は22人減少して147人になりました。合格率は83.7%で,3年ぶりに80%台まで上がっています。他の学校と比べて募集定員が少ないため,志願者数の多少の増減で倍率が大きく動く学校です。県立川崎同様,市立川崎総合科学のような専門学科や橘学苑のような私立に移動している可能性があります。また,同校に併置されている商業科は1.43倍で前年度より0.24ポイントアップ。志願者は169人で29人増加しているため,普通科から商業科に流れたとも考えられます。

川崎北

川崎北は倍率が1.08倍で前年度より0.07ポイントダウン。志願者も21人減で300人になりました。志願締切時は0.99倍で欠員が発生していましたが,志願変更により増加して不合格者も16人出る結果になりました。2020(R2)年度よりインクルーシブ教育推進実践校の指定を受けており,以前よりも1学級少ない定員数で募集を行っています。その影響で,志願者数も400人前後から300人前後まで減少しています。また,倍率には隔年現象の動きがあり,2020(R2)年度より1.23→1.11→1.15→1.03→1.15→1.08倍と推移,今春は倍率ダウンの年にあたったため志願者数が減少したようです。隔年現象が続けば,来春は希望者数増と考えられますが,私立や通信制志向の影響を考えると倍率は大きく上がらないかもしれません。

生田東

生田東は1.05倍で前年度より0.15ポイントダウン。志願者数も336人で前年度より46人減少しています。隔年現象の動きがあり,2021(R3)年度のより0.94→1.16→1.07→1.20→1.05倍と推移。今年度は倍率ダウンの年に当たりました。入学生のほぼすべてが川崎市内の生徒です。市内の生徒数が前年度並みでったにも関わらず志願者数が減少したのは,私立や通信制志向の影響を大きく受けたためと考えられます。このため,来春は倍率アップの年に当たりますが,大きく倍率が上がることは考えにくいでしょう。

は0.97倍,志願者数は前年度より34人減少し定員割れになりました。志願締切の時点でも0.90倍で,志願変更でプラスになりましたが1.0倍には届きませんでした。菅も隔年現象が見られ,2021(R3)年度より0.96→1.00→0.95→1.09→0.97倍と定員割れと1.0倍台を繰り返しています。近隣の生田東でも志願者が減少しており,公立高校間での移動ではなく,私立や通信制へ向かっていると考えられます。

大師

大師も倍率は0.76倍で前年度より0.12ポイントダウン,2年連続で倍率が下がり,定員割れが続きました。例年倍率が1.0倍以下になることが多く,2018(H30)年度以降は合格率100%が続いていて不合格者は出ていません。市立幸に受検生が流れる動きがありましたが,今春は市立幸も志願者が減少しており,ここでも私立や通信制の影響が見られます。

横須賀・三浦エリア

横須賀・三浦地域は,地域全体の倍率が1.17→1.16倍で前年度より0.01ポイントダウンしました。県内では相模原地域に次いで地元からの入学生が多い地域で,2024(R6)年度の全日制の市区町村別進学希望状況では,地元からの進学希望者数の割合は70.9%と県平均の50.6%より20ポイント高くなっています。それでも倍率が微減になったのは,地域内の中学3年生の生徒数が全体で64人減,特に横須賀市で112人減となっており,これが影響したものと考えられます。

学校名

募集人員

志願確定

志願倍率

受検(追検査含む)

受検後取消

合格

実質倍率

合格率

不合格者数

横須賀

279

382

1.37

378

3

279

1.34

74.4

96

追浜

279

394

1.41

394

0

279

1.41

70.8

115

横須賀大津

279

307

1.10

307

1

279

1.10

91.2

27

津久井浜

239

246

1.03

246

0

239

1.03

97.2

7

逗子葉山

319

374

1.17

371

2

319

1.16

86.4

50

三浦初声

198

145

0.73

144

1

143

1.00

100.0

0

横須賀南

118

134

1.14

130

1

118

1.09

91.5

11

1,711

1,982

1.16

1,970

8

1,656

1.18

84.4

306

横須賀

横須賀は志願確定倍率が1.37倍で前年度より0.06ポイントダウン。例年1.2~1.3倍台で推移する学校ですが前年度は8年ぶりに1.4倍台を記録しました。その反動で今春は倍率がダウンしましたが,それでも1.3倍台で留まり一定の人気を維持しました。倍率には隔年現象が見られ,2021(R3)年度より1.20→1.28→1.21→1.43→1.37倍と推移しており,今春は倍率ダウンの年でもありました。ここ2年間高めの倍率が続いているのは,地元地域からの入学者が減少傾向にある一方で横浜市からの流入が増加していることが影響しているようです。

追浜

追浜は1.41倍で前年度より0.18ポイントアップ。5年ぶりに1.4倍を超えました。2021(R3)~2024(R6)年度の4年間は1.2倍台の本校としては落ち着いた倍率で推移していたため,安全志向の受検生が集まったようです。不合格者も100人を超えて115人を記録しました。国公立大学への合格者数が2022(R4)より9→12→20→16人と増加傾向にあり,人気の要因になっているようです。倍率が高まった翌年は1.2倍台までダウンすることを多いので,今春も同様の動きになる可能性があります。

横須賀大津

横須賀大津は倍率が1.10倍で前年度より0.08ポイントダウン。過去2番目に低い倍率になりました。2023(R5)年度に記録した1.25倍以降2年連続で倍率ダウン,この結果合格率は90%を超え不合格者も27人で前年度より21人減少しました。地元からの入学生が7割を占め,1割は横浜の生徒が占めています。進路志望校調査では,横浜市からの当地区への流入が抑えられていたためその影響があったと考えられます。

津久井浜

津久井浜は1.03倍で前年度より0.09ポイントダウン。2023(R5)年度より倍率は1.22→1.12→1.03倍と2年連続ダウンし,過去最も低い倍率になりました。1.0倍台まで倍率が落ち込むことはこれまでもありましたが,今春は特に低い倍率になっています。入学生の9割以上の生徒が横須賀市からの入学生です。2025(R7)年度入試では横須賀市内の受検生が100人以上減少しているため,この影響で志願者数が減少したと考えられます。

逗子葉山

逗子葉山は1.17倍で前年度より0.14ポイントダウン。志願者数は前年度より43人減少で374人。2023(R5)年度,2024(R6)年度と1.31倍の高倍率が続いたため,その影響で志願者数が減少したようです。入学者のうち7割以上が横須賀・三浦地区からの入学者でしたが,ここ2年間は6割に減少,その分横浜市からの入学生が増加していました。2025年度入試の進路希望調査では,横須賀・三浦地区への横浜市からの希望者の流入が減少したため,その影響があったと考えられます。

三浦初声

三浦初声は0.73倍で前年度より0.08ポイントアップし,志願者数も前年度より15人増加して145人になりました。しかし倍率は上がっても定員割れからは抜け出せず,2020(R2)年度より定員割れが続いています。近隣に同レベルの普通科や専門学科がないため,私立・通信制に流れていると考えられます。

横須賀南

横須賀南は普通科のクリエイティブスクールとして募集を行っています。今春の倍率は1.14倍で前年度より0.19ポイントアップしています。2020(R2)年度に大楠と横須賀明光の統合新校として開校しました。2021(R3)年度より倍率が1.14→0.98→1.05→0.95→1.14倍と推移しており隔年現象が見られます。そのため来春は倍率が下がる可能性があります。クリエイティブスクールの中では倍率が高くなりやすい学校です。なお,併置されている福祉科では倍率0.67倍で前年度より0.13ポイントアップ,志願者数も9人増加して52人になっています。

鎌倉・藤沢・茅ヶ崎エリア

鎌倉・藤沢・茅ヶ崎地区では深沢が募集停止になったため募集人員は3,852人で,前年度に比べ240人減になりました。志願者数は298人減少し4,868人ですが,倍率は1.26倍と前年度と変わらず,実質倍率も1.29倍とこちらも前年度と全く同じになりました。学校ごとに見ると高倍率校が目立ち,地区全体では横浜北部・南部に次いで倍率の高い激戦区になっています。特に大船,藤沢西,茅ケ崎などは例年にない高倍率を記録しました。

学校名

募集人員

志願確定

志願倍率

受検(追検査含む)

受検後取消

合格

実質倍率

合格率

不合格者数

湘南

359

579

1.61

571

17

360

1.54

65.0

194

鎌倉

319

422

1.32

420

0

319

1.32

76.0

101

茅ケ崎北陵

279

339

1.22

338

1

279

1.21

82.8

58

七里ガ浜

399

526

1.32

524

3

399

1.31

76.6

122

大船

399

525

1.32

516

2

399

1.29

77.6

115

藤沢西

279

399

1.43

397

1

279

1.42

70.5

117

湘南台

239

323

1.35

321

1

239

1.34

74.7

81

鶴嶺

384

448

1.17

448

2

384

1.16

86.1

62

茅ケ崎

279

391

1.40

391

0

279

1.40

71.4

112

藤沢清流

279

346

1.24

344

2

279

1.23

81.6

63

茅ケ崎西浜

359

410

1.14

409

1

359

1.14

88.0

49

寒川

278

160

0.58

160

1

159

1.00

100.0

0

3,852

4,868

1.26

4,839

31

3,734

1.29

77.7

1,074

湘南

湘南は志願確定倍率が1.61倍で前年度より0.02ポイントダウン。以前は1.7~1.8倍まで上昇することもありましたが,ここ5年間はおおむね1.5~1.6倍台で推移しています。それでも依然として高い倍率であるため,安全志向の受検生は柏陽などに移動したと考えられます。横浜翠嵐に次ぐ県内トップ校で,激戦になっても毎年人気がある学校です。今春の受検後取消者数は17人で前年度より7人増加しています。しかし,10年前 (49人)と比較すると半分以下まで減少しており,受検生のなかでも私立よりも湘南を選ぶ生徒が増えていることがわかります。来春は横浜翠嵐が激戦になる見込みです。その影響を受け,本校も倍率が変動する可能性があります。特に志願変更前と変更後では倍率が大きく動くので注意しましょう。

鎌倉

鎌倉も人気が高い学校です。今春の倍率は1.32倍で,前年度より0.2ポイントダウンしましたが,それでも普通科の中では高倍率といえるでしょう。近年では隔年現象が見られ,2021(R3)年度より1.43→1.53→1.25→1.52→1.32倍と推移。今春は倍率ダウンの年に当たりました。横浜市内からの入学者が減少傾向にあり,一方で地元からの入学生が増加しています。進路希望調査によると鎌倉・藤沢地区では地元の高校への希望割合が減少していたので,その影響を受けたとも考えられます。来春は倍率アップの年に当たるため注意しましょう。

茅ケ崎北陵

茅ケ崎北陵は1.22倍で前年度より0.1ポイントダウン。過去10年間で最も低い倍率になり,合格率も82.8%まで上昇しました(前年度は76.2%)。2022(R4)年度に1.51倍と過去にない高倍率を記録して以降,倍率は下降傾向にあり,学力向上進学重点校のエントリー校の中では比較的低い倍率で推移しています。今春は平塚江南が例年の低倍率の影響で志願者が増加しており,本校からの移動が考えられます。この3年間は倍率が減少傾向にあるため,その反動で来春は倍率アップの可能性が高いでしょう。

七里ガ浜

七里ガ浜は1.32倍で前年度より0.13ポイントダウンしました。志願者数は526人で前年度より6人増加していますが,倍率が下がったのは1学級増の10学級募集になったためです。観光地でもある七里ガ浜の目の前にあり,富士山や江の島を一望できるロケーションが人気の学校です。例年,志願者数は400~500人台で推移していましたが,2021(R3)年度からは毎年500人以上の志願者が集まっており,人気の高さがうかがえます。また,地元からの入学生は5~6割程度で,横浜,横須賀・三浦,平塚など,近隣の地域からも高い人気を得ています。これまで10学級募集は2年間続いたことがないので,来春は1学級減になる可能性があります。志願者数は増加傾向ですが,これが続けば激戦になるので注意しましょう。

大船

大船は1.32倍で前年度より0.08ポイントアップ,過去10年間で最も高い倍率になりました。例年,1.2倍台で推移していたため,安全志向の受検生が高倍率校から本校に集まったと考えられます。合格率も8割を切って77.6%,不合格者も100人を超え115人になりました。地元からの入学生は4~5割,他地域からも人気の高い学校で,横浜中部,南部からの入学生が2割弱を占めています。近隣の七里ガ浜の高倍率が敬遠され,受検生が移動してきているようです。来春,七里ガ浜が学級減になった場合,本校の志願者数が増加する可能性があるので注意しましょう。

藤沢西

藤沢西は1.43倍で前年度より0.12ポイントアップ。今春は1学級減での募集になったため,志願者数は18人減りましたが倍率は上がりました。この影響で合格率は70.5%までダウンし,不合格者は100人を超えています。近隣では湘南台が志願者数増で倍率も上昇しており,藤沢西の募集数減を敬遠した受検生が湘南台へ移動したと考えられます。今春の学級減は,例年の7学級募集に戻った形になるため,来春募集学級数が増減する可能性は低いでしょう。また,高倍率の反動で志願者減になるとも考えられます。

湘南台

湘南台は1.35倍で前年度より0.17ポイントアップ。2022(R4)年度に1.67倍と例年にない高倍率を記録してから倍率は下降傾向にありましたが,その反動で今春は倍率アップしました。志願者数も3年振りに300人を超えて323人に,不合格者も81人にのぼりました。近隣の藤沢西で募集数が減少して倍率がダウンしているため,そこから志願者が集まってきているようです。来春,高倍率を記録した藤沢西が敬遠された場合,本校に志願者が流れてくる可能性がありますので注意しましょう。

鶴嶺

鶴嶺は1.17倍で前年度より0.05ポイントダウン。志願者数も22人減少し,近年では緩やかな入試になりました。藤沢西や湘南台と競合するため,藤沢西の学級減の影響を受けるかと思われましたが大きな変化はみられませんでした。むしろ入学生の8割が地元からの受検生になるため,地区内で生徒数が減少したことが影響したと考えられます。

茅ケ崎

茅ケ崎は1.40倍で前年度より0.17ポイントアップ。2016(H28)年度の1.41倍に次ぐ高倍率を記録していますが,志願者数は2人減で前年度とほぼ変わらず,倍率が上がったのは募集数を1学級減で元の7学級募集に戻ったためです。倍率アップにより合格率は81.6→71.4%に低下,不合格者は100人を超え112人になりました。入学者の8割が地元からの受検生にもかかわらず,志願者数に生徒数減少の影響が見られないため,地域でも人気が高いことがうかがえます。例年1.2~1.3倍台で推移する学校です。来春は高倍率を避けて志願者減になる可能性があります。

藤沢清流

藤沢清流は1.24倍で前年度より0.06ポイントアップ。志願者数も17人増加しました。近隣で深沢が募集停止になりましたが。大きな影響は受けず,倍率も志願者数も2020(R2)年度並に留まりました。深沢の募集停止は当校や藤沢総合,藤沢工科など近隣公立校のほか藤沢翔陵や鵠沼などの私立高校または通信制に分散したと考えられます。2027(R9)年度に深沢と統合し単位制普通科として再編される予定です。新校への期待により来春は志願者が増える可能性もあります。

茅ケ崎西浜

茅ケ崎西浜は1.14倍で前年度より0.11ポイントダウン。志願者数も40人減少で410人になりました。前年度は1.25倍で過去最高倍率を記録したため敬遠されたようです。寒川からの移動により近年志願者が増加していましたが,今春は寒川が微増で近隣の私立高校でも志願者が大きく増加していないことから,私立通信制志向の影響があったと考えられます。しかし前年度の反動で倍率ダウンしたとはいえ,例年よりも高めの倍率で留まっていることから来春も志願者減の可能性があります。

寒川

寒川は0.58倍で前年度より0.04ポイントアップ。志願者は8人増で160人と微増の結果になりました。2017(H27)年度より定員割れが続いている学校です。特に前年度は志願者が214→152人と大幅に減少したものの今春はそれを回復させることができませんでした。茅ケ崎西浜に受検生が流れる動きがありましたが,今春は茅ケ崎西浜でも志願者減,寒川には戻らず通信制に流れたと考えられます。来春も大きく倍率が変動することはないでしょう。

あなたの条件に合った

志望校検索サイトを
見てみよう!

あなたの条件に合った
志望校検索サイトを
見てみよう!

Research

1都3県(東京・神奈川・千葉・埼玉)の志望校探しのお手伝いをいたします。
「単願入試」「併願入試」「都立高校入試」に特化したサイトをはこちらから。