
8月20日,R8年度千葉県県公立高入試の募集人員が発表されました。
県内の国公私立中学校卒業予定者数は約51,900人で前年度と比較して約420人の減となる見込みです。
このうち高等学校等への進学率は98.8%程度と推測されるということで,公立高校の募集人員は前年度より840人少ない29,040人になりました。
各校の募集人員はこちらをご覧ください。
令和8年度千葉県公立高等学校第1学年生徒募集定員について/千葉県
1.生徒数と公立高募集人員

2.募集人員を変更する学校(18校21学級減)

*は「県立高校改革推進プラン・第2次実施プログラム」による統合対象校です。上記の募集定員の変更はこのプログラムが決定された場合のもので,決定次第改めて公表するということです。
☆銚子商業は「商業科」と「情報処理科」でくくり募集を行います。従って,R7年度とR6年度の倍率は両学科合わせた倍率になります。
2026(R8)年度の募集人員の変更で目立ったところは,まず2028(R10)年度に予定されている統廃合の対象校の募集減です。
それぞれ1~2学級減になります。その影響について考えてみましょう。
まず,八千代東と八千代西ですが,両校とも2学級80人の募集減になります。八千代西は上記の表にあるようにR7年度,R6年度と志願者数が募集人員の半数にも足らず,0.4倍台の低い倍率が続いています。一般的に募集人員が削減されると志願者も減少する傾向があるので,R8年度もさらに志願者減になれば1倍を超えることはないでしょう。しかし八千代東は要注意です。R6年度に8学級320人から7学級280人に減少した時も志願者数はそれほど減りませんでした(279→268人)。ただR7年度は志願者増になったことから,R8年度は260~270人程度に減少する可能性があります。しかしそれでも倍率は1.3~1.35倍に上がります。
船橋豊富と船橋北はそれぞれ1学級40人の募集減です。船橋豊富は0.3倍台が続いており,R8年度に多少の志願者増になったとしても1倍を超えるのは難しいと考えられます。しかし船橋北は1倍前後の倍率が予想されます。R5年度に6学級240人から5学級200人に戻った時の志願者数は142→140人とほとんど変わりませんでした。R8年度入試でもR7年度と同じ志願者数(166人)であった場合は1倍を超えることになります。一方で学級減により倍率アップを警戒して志願者減になれば定員割れが続きます。
沼南と沼南高柳も同様で,沼南はR4年度から志願者数が80人を超えたことはありません。従って,R8年度でも定員割れになる可能性が大きいと予想されます。しかし沼南高柳はR7年度に学級減によって倍率アップし1倍を超えていることや,志願者数が少ないR3年度~R5年度でも190人台の人数で推移していたことから,1倍を大幅に超えると考えられます。
このほか,変動がありそうな学校をいくつか取り上げてみましょう。
千城台はR7年度に志願者減となり倍率も1.10倍に下がりました。先に公開した千葉県公立高入試概況地域別①ではR8年度に志願者増が予想されると書きましたが,学級減による倍率アップを警戒して逆に減少するかもしれません。しかし50人程度の大幅減になったとしても倍率は1倍を超えるためR7年度より高い倍率になると考えた方がよいでしょう。
船橋古和釜は200人の募集となります。R7年度は志願者増で1倍を超えており,R8年度は志願者減が予想されます。しかしR3年度以降志願者は200人以上で推移しているので,やはり1倍を超えた入試状況になる可能性が高いでしょう。
松戸向陽の志願者数は増加傾向です(R5年度より192→211→227人)。R7年度は1.1倍台まで上がり不合格者も多く出たことや,今回の学級減によってR8年度は志願者減になる可能性があります。しかし仮にR5年度の190人程度まで減少するとしても倍率は1.19倍になりR7年度より高くなります。
野田中央はR3年度より0.9~1.1倍台の間で上下があります。R7年度は志願者減(343→320人)になり倍率ダウンしていますが,今回の学級減による倍率アップを警戒してさらに志願者減になるかもしれません。しかしR3年度の303人やR5年度の307人程度まで減ったとしても1.08~1.10倍に上がります。
佐倉東は倍率が上がったり下がったりする隔年現象があり,R8年度は倍率ダウンの年になります。しかし,仮にR6年度並みの139人まで志願者が減ったとしても倍率は1.16倍になり,今春と変わらなくなります。