8月9日、神奈川県教育委員会より令和3年度(令和4年3月卒)公立中学校卒業者の進路状況が発表されました。
どんな特徴があったのか見てみましょう。
詳細は以下のページをご覧ください。
「令和3年度 公立中学校等卒業者の進路の状況」集計結果(概要と統計表) – 神奈川県ホームページ
最近5年間の進路状況
最近5年間の進路状況をまとめると次のようになります。
H29年度 (H30年3月卒) | H30年度 (H31年3月卒) | R元年度 (R2年3月卒) | R2年度 (R3年3月卒) | R3年度 (R4年3月卒) | |
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卒業者数 | 69,140人 | 68,742人 | 67,115人 | 65,159人 | 67,124人 |
公立進学者数 (%) | 42,824人 (61.94%) | 42,347人 (61.60%) | 40,637人 (60.55%) | 39,160人 (60.10%) | 39,582 (58.97%) |
私立進学者数 (%) | 19,420人 (28.09%) | 19,298人 (28.07%) | 19,418人 (28.93%) | 18,948人 (29.08%) | 19,838人 (29.55%) |
定時制進学者数 (%) | 1,780人 (2.57%) | 1,516人 (2.21%) | 1,407人 (2.10%) | 1,227人 (1.88%) | 1,227人 (1.88%) |
通信制進学者数 (%) | 2,717人 (3.93%) | 3,034人 (4.41%) | 3,222人 (4.80%) | 3,540人 (5.43%) | 4,029人 (6.00%) |
最近5年間の特徴
これを見ると、次のような特徴を挙げることができます。
- 公立高校への進学率は下降傾向である
- 私立高校への進学率は上昇傾向である
- 通信制高校への進学率は上昇傾向で毎年過去最高を記録している
先週、このコラムで東京都の進学状況を見ましたが、それと全く同じ特徴です。
特に公立高の進学率58.97%は今の入試制度になった平成25年度以降で最も低く、しかも初めて60%を切りましたし、私立高への進学率は平成25年度以降もっとも高い進学率を記録しました。このように公立離れ・私立志向の傾向がはっきり現れました。
一方、通信制高校への進学率も初めて6%台に乗り、やはり通信制志向も明確になってきています。
今後この傾向が大きく変わることは考えにくく、公立高入試の倍率が大幅に上がる可能性は低いと思われます。しかし公立高の募集枠は縮小傾向にあるので、10月下旬に発表される公立高募集人員には注意しましょう。