高校受験の模試は受験するかどうか迷っている受験生や保護者の方もいらっしゃるでしょう。模試の受験は必須ではありませんが、今の自分の実力や志望校合格への対策を立てるには欠かせません。
本記事では、高校受験の模試の効率的な受け方や、模試の結果が悪かった時の対処法について解説します。受験校合格を目指して、模試を有効に使いましょう。
目次
高校受験の模試の効果的な受け方
高校受験の模試を受けるときに効率的な受け方を理解していることが大切です。模試の効果をアップさせるために、以下のポイントを頭に入れておきましょう。
受験する生徒が多い模試を受験する
高校受験の模試を実施している団体はたくさんありますが、その中でも最大規模の模試を選ぶことは重要なポイントです。規模が大きい模試ということは受験する人数も多いため、今の学力の位置が受験生の中でどのくらいのレベルなのかということをより正確に把握できます。
有名塾が塾生向けに実施している試験であっても、受ける人数が多くないということも珍しくありません。地域差もありますが、受験人数が3000人以上であれば、模試の結果が信頼できると言われています。まずはどれくらいの人数が受験しているのかを調べてみましょう。
一度目の模試を早めに受ける
「いつ頃に模試を受けようかな」と悩んでいる方もいらっしゃると思いますが、模試は早めに受けることがおすすめです。
早めに受けることで本番さながらの模試の雰囲気を体感できるだけでなく、弱点があれば早めに改善することができます。中1や中2で受ける人も少なくありませんから、大規模な模試の中から受験できる模試を探してみましょう。
定期的に同じ模試を受ける
模試は一度受ければいいというものではなく、定期的に受け続けることが大切です。定期的に受けることで、前回の模試から成績がどのように変化しているのかがわかります。
また、同じ模試を受けるほうが成績の推移もわかりやすいです。色々な模試を受けると結果が変化しても、どの模試の結果を信じればいいのか迷いが生じてしまいます。
志望校が変わった場合は模試を変えることもありますが、基本的には最大規模の模試を最初に選んで定期的に受け続けましょう。
志望する高校に対応している模試を受ける
模試を受ける目的は志望校に合格するためなので、志望校に対応している模試でなければあまり意味がありません。模試は一般的な模試と志望校特化型模試があります。一般的な模試は5教科のテストを受け、その成績を元にいくつかの高校予想が出るタイプの模試です。
志望校特化型模試は志望校の入試問題に似た傾向のテストを受けて合格予想を判定してもらえます。模試を選ぶときは必ず志望校に対応している模試なのか確認しましょう。
高校受験模試の結果が悪かった時の対処法
模試を受けてみたものの、思うような結果が出ないということもあるかもしれません。
しかし、模試はあくまで「模擬の試験」ですから、その結果を活かして対処することはいくらでも可能です。
対処法 1. 弱点を見直す
模試の結果が悪かった場合に行いたいことは、弱点の把握です。どの科目が苦手なのか、一つの科目のなかでつまずいている部分はどこかをまず見直します。苦手な科目は集中して勉強する時間を増やしましょう。
また、各科目の間違っている部分も、ケアレスミスなのか、そもそも理解が浅いのかといったことを振り返り、理解不足なのであればその部分を重点的に復習します。
模試の結果が返ってきたとき、合否判定や偏差値が気になりますが、大切なのは問題の正誤です。しっかり分析して次の模試までに改善できるようにしましょう。
対処法 2. 時間配分を見直す
模試も本番の受験でも時間配分がとても大切になります。学校のテストとは異なり問題量が多く、複雑な問題も多いため、もし解き方がわからない問題があれば、その問題に見切りをつけて他の問題に時間を割くことも必要になります。
最後の問題まで辿り着かなかった場合は、時間配分に問題があることがあります。自宅での学習でも時間を意識しながら勉強する習慣をつけましょう。
対処法 3. あくまで現時点の成績だととらえる
模試の結果が悪かった場合、「本当に志望校に合格できるのだろうか」と不安になることも。しかし、模試の結果がすべてを左右するわけではありません。
結果が悪かったということはそこを克服することで、より良い成績が期待できます。いつまでも模試の結果を引きずると今後の成績に響いてしまうこともあるため、「今苦手なところが見つかってよかった」と気持ちを切り替え、次の模試で高得点が取れるように勉強を続けましょう。
高校受験の模試を受けるメリット
模試は現在の自分の学力を知るために必要なものです。高校受験において模試を受けるメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。
メリット 1. 今の学力を知ることができる
学校のテストでは学内に限定された成績になるため、同じ高校を目指している人たちと比べて自分の現時点での成績がどれくらいなのかを把握することができません。
しかし、模試を受けることで同じ高校を志望している受験生と比較して合否判定や偏差値が出されるため、現時点で自分が合格圏にいるのかそうでないのかが一目でわかります。
メリット 2. 一般模試は志望校を決めるものさしになる
中学1、2年生の場合、まだ志望校を決めていないという方も多いでしょう。学校の成績に沿って進路相談でアドバイスをもらうことができますが、どのくらいのレベルの高校を目指せばいいのかというのはなかなか決めにくいかもしれません。
一般模試では複数の高校の合否判定や偏差値が結果として返ってくるので、自分がこれから目指す志望校を決める一つの指針となります。
メリット 3. 試験の空気に慣れることができる
高校受験は学校のテストとは全く違う緊張感があります。普段とは異なる環境で問題を解いていくため、周りの受験生も緊張していることが多く、本番さながらの雰囲気を味わえるでしょう。
模試はあくまで受験のための練習ですが、会場の雰囲気は受験会場に近いものがあります。もちろん模試と受験本番も違う空気感がありますが、受験に備えて模試を受けておけば場の空気に慣れることができ、一発本番の高校受験でも本来の力を発揮しやすくなるのです。
メリット 4. 受験に向けての目標が立てやすくなる
模試では点数だけでなく、合否判定や偏差値が数値として出されます。良い結果でなければ落ち込んでしまうこともあるかもしれませんが、「次の模試までにこれくらいの偏差値を目指そう」と目標設定を立てるための材料にもなるのです。
受験まで本番に近い形のテストを受けていないと中だるみが生まれてしまいがちですが、模試を定期的に受けることで自分の学力を確認し、新しい目標を立てることができます。
模試は高校受験の練習!正しく受けてこれからに活かそう
模試の結果に一喜一憂してしまう方もいますが、模試はあくまで高校受験の練習です。いくら模試でいい成績が取れたとしても、本番でいい結果が出せなければ意味がありません。
その反対に、模試で結果が悪くても本番の高校受験でいい結果が出せればそれでいいのです。模試の正しい受け方を意識し、もし結果が悪くても次に活かせるように活用しましょう。