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2024(令和6)年度 千葉公立高入試の特徴

入試情報

2024.05.09

2024.05.09

千葉県の公立高校受験の仕組みや選抜方法

今春の千葉県公立高入試はどのような入試であったのか振り返ってみましょう。

志願状況

全日制の募集人員30,680人に対し、志願締め切り時の志願者数は34,590人。志願倍率は1.13倍でした。その後、志願変更が行われ、最終的な志願確定者数は34,478人。倍率は締め切り時より0.01ポイント下がって、前年度と同じ1.12倍で確定しました。

前後期制の2回の受検機会から入試が一本化されて4年目を迎えましたが、志願確定倍率は1.08→1.11→1.12→1.12倍と上昇に歯止めがかかった形です。

一方で生徒数に対する公立高校の募集人員の割合(収容率)は減少傾向が続いています。また公立高校に志願した志願率は2021~2023年度の3年間はほとんど動いていないため、この間の倍率アップは収容率の縮小によるものであることがわかります。

ただ、今年度については収容率が下がった一方、志願率も下がったことで前年度並みの倍率を維持できているといえます。公立高離れが進んだといっていいでしょう。

2021(R3)年度2022(R4)年度2023(R5)年度2024(R6)年度
生徒数51,370人53,000人53,080人53,190人
募集人員30,920人31,320人30,960人30,680人
収容率60.2%59.1%58.3%57.7%
志願者数33,627人34,826人34,946人34,590人
志願倍率1.09倍1.11倍1.13倍1.13倍
志願確定数33,517人34,637人34,793人34,478人
志願確定倍率1.08倍1.11倍1.12倍1.12倍
志願率65.2%65.4%65.5%64.8%
※収容率は募集人員÷生徒数の割合、志願率は志願確定者数÷生徒数の割合

学科別志願状況

学科別でみると、普通科が前年度と同じ1.15倍。こちらも全体の状況と同じで上昇傾向に歯止めがかかりました。

普通科の志願率は下降し、制度変更初年度の2021年度とほぼ同じ割合に下がってしまいました。従って、倍率維持は収容率低下のためであり、実際は普通科離れが進んだといえるでしょう。

専門学科は農業科が隔年現象の動きで倍率ダウン。工業科は下降傾向で0.7倍台に落ち込みました。家庭科も下がり、一定の規模をもつ職業系学科では商業科のみ例年の倍率を維持しています。

一方で、理数科は大幅に倍率が上がりました。船橋が2倍を超えた(1.68→2.18倍)ほか、が前年度の低倍率の反動で大幅にアップ(1.58→1.15→1.63倍)。佐倉は隔年現象で上がり(1.48→1.85→1.48→1.70倍)、佐原は定員割れから抜け出せなかったものの、この4年間の最高倍率(0.85→0.80→0.68→0.93倍)を記録。木更津も志願変更で大幅に増加し前年度を上回る倍率(1.33→1.40倍)で、市立千葉も志願者が微増で倍率も若干アップ(1.73→1.78倍)しました。今年度より普通科とのくくり募集に変わった成東と長生、以前よりくくり募集を実施していた市立銚子を除き、理数科全校で倍率が上がっています。

国際系学科も同様です。これまではコロナ禍によって海外との交流事業に制限があったことから、低めの倍率が続いていましたが、制限も緩和しだし人気も復活しているようです。松戸国際「国際教養」は志願者が約20人増えて、2021年度と同じ1.47倍にアップ。流山おおたかの森「国際コミュニケーション」も同様で、2021年度に並ぶ1.53倍で前年度より0.08ポイントアップ。成田国際「国際」は1.4倍台でこの4年間の最高倍率(1.28→1.21→1.32→1.46倍)になり、東金「国際教養」は初めて1倍を超えました(0.83→0.83→0.95→1.08倍)。市立稲毛「国際教養」は隔年現象で前年度の定員割れから1.4倍にアップ(1.23→1.78→0.98→1.40倍)。市立松戸「国際人文」も志願者増で1.5倍台に上がっています(1.28→1.53倍)。

総合学科は全体の倍率は下がりましたが、各校の志願状況をみると二極化がはっきりしています。幕張総合(1.48→1.54→1.58→1.53倍)と小金(1.51→1.82→1.53→1.63倍)は高倍率を維持したものの、八街(0.90→1.03→0.88→0.98倍)、大原(0.66→0.48→0.69→0.61倍)、安房拓心(0.96→0.80→0.73→0.78倍)、君津青葉(0.94→0.73→0.65→0.50倍)はいずれも定員割れが続いています。幕張総合と小金は進学重視の総合学科で普通科に近く、そのほかの総合学科は農業系、工業系、商業系、水産など職業系の系列が多く設置されており、専門学科に近いという性格の違いがあります。それが倍率にも影響しているようです。

このように、普通科及び普通科系の専門学科・総合学科と職業系専門学科・総合学科との間には倍率格差があり、普通科系に偏った志願状況になっています。

2021(R3)2022(R4)2023(R5)2024(R6)
普通科1.091.121.151.15
農業科0.890.750.830.78
工業科0.900.870.830.77
商業科1.000.960.980.99
家庭科1.011.030.980.91
理数科1.191.241.111.60
国際系学科1.301.231.251.43
総合学科1.251.301.261.20

もっとも高い倍率になったのは船橋「理数」で2.18倍、次いで同「普通」2.00倍。東葛飾「普通」1.94倍と続きます。学力上位校が高倍率になるのは例年の傾向ですが、今年度は理数科が多くランクインし、4校を占めたところが特徴といえます。

11位以降も普通科や普通科系専門学科が多くを占め、職業系専門学科が現れるのは19位の市立習志野「商業」の1.51倍になります。

【高倍率ベスト10】

受検者と合格者

最終的な受検者数は34,200人で志願確定者数より278人減りました。この人数はこれまでで最も多く(2021年度より189→199→225→278人)、私立高へ転換した受検生が増えたことを示しています。

合格者数は28,422人で実質競争率は前年度と同じ1.20倍でした。

不合格者数は前年度より約70人減って約5,780人となり、増加傾向に歯止めがかかったものの、不合格者は多いままといえるでしょう。

一方で、第二次募集は56校92学科2,259人で実施。前年度(56校89学科2,244人)とほぼ同じ欠員が生じています。

各校の状況

最初に進学指導重点校とそれ以外の難関校の選抜状況を見ていきましょう。

進学指導重点校

千葉東は人気校で毎年高倍率になりますが、新入試制度になってからは、2022年度を除いて千葉東としてはやや低めの1.3倍台で推移しています。今年度の不合格者数は100人を切りました。

一方で船橋(普)は志願者が約70人増加、倍率は2倍台に上がりました。欠席者は前年度の13人から29人へと大幅に増えましたが、実質倍率1.96倍。受検生の約半数に当たる292人が不合格になる激戦でした。

進学実績が伸びている柏(普)は、一定の人気は確保しているものの2年連続で志願者減となり、今年度は2021年度以降でもっとも低い1.2倍台に下がりました。しかし、今春の国公立大学の合格実績はさらに増えていることから、人気は回復するものと見込まれます。

佐倉(普)の志願確定者数は2021年度より419→449→395→435人と増えたり減ったりしています。倍率も1.50→1.60→1.41→1.55倍と高倍率を維持しながら上がったり下がったりする隔年現象の動きになっています。今年度は倍率アップの年に当たり、不合格者数150人を超える激戦でした。

佐原(普)は1.0倍台で上がったり下がったりする隔年現象の動き(1.00→1.08→1.02→1.06倍)になっており、今年度は倍率アップの年でした。理数科は定員割れを続けており普通科から理数科に合格する生徒も毎年数人いるようです。

普通科と理数科を統合し、進学重視の総合学科に改編された匝瑳は240人で募集。募集規模は普通科と理数科を合わせた人数で増減はありませんでした。志願者数は214人で前年度の普通科と理数科を合わせた志願者218人とほとんど変わりませんでした。そのため倍率は0.89倍の定員割れとなり全員が合格しています。

成東は普通科と理数科をくくり募集に変更。募集規模は普通科と同じ6学級で理数科の分が減らされた形です。その結果、志願者数は250人。前年度の普通科と理数科を合わせた259人より微減だったものの、倍率は1.04倍と1倍を超え、数名の不合格者がでています。

長生も普通科と理数科をくくり募集に変更。募集人員は両学科を合わせた280人で、募集規模は変わりませでした。普通科のこれまでの志願者数の動きをみると266→311→257→321人と推移。理数科の分を含めても297→365→301→321人と増減を繰り返す隔年現象の動きで今年度は増加の年でした。その結果、倍率は1.15倍と2022年度よりは緩和されましたが、普通科の平均倍率と同じ標準的な入試になりました。

安房にも隔年現象があり、2021年度からの志願者数は257→243→259→238人と増減を繰り返しています。今年度は志願者減の年でしたが、募集人員の数に足らず全員が合格しました。前年度定員割れだった君津に流出したのかもしれません。

木更津(普)も志願者数は327→424→351→405人と増減があります。今年度は増加の年に当たり、倍率は1.45倍。前年度のほぼ倍の122人が不合格になる厳しい入試になりました。

※匝瑳、成東、長生の2022・2023年度は普通科のもの

その他の難関校

重点校以外の難関校では、倍率ダウンになった学校が目立ちました。

県立千葉は2年連続志願者減になり、1.4倍台まで下がりました。千葉東も東葛飾も減少していることから、学力上位層が安全志向に動いたのかもしれません。

市立千葉(普)も志願者減です。2022・2023年度と2年連続で志願者増となり、2023年度は不合格者が200人に迫る(198人)激戦でした。今年度はその反動が来た形ですが、受検生の3分の1が涙をのむ厳しい入試状況は変わりませんでした。

市立稲毛(普)は中等教育学校に改編されるため、今年度が高校募集の最後になりました。そのせいか普通科の志願者数は約20人の減になり、2021年度以降でもっとも低い1.1倍台まで落ち込みました。

薬園台(普)は志願者数が359→394→409→423人と増加傾向で、今年度は志願倍率1.5倍台にアップ。受検生の3分の1が不合格になる厳しい入試でした。現在校舎改修工事中ですが人気はむしろ上がってきています。

八千代(普)は前年度の倍率ダウンの反動もなく、志願者微減で八千代(普)としてはやや低い1.3倍台が続きました。体育科の倍率が1.08倍から1.35倍に上がっているので体育科に移動したのかもしれません。また、2021・2022年度と続いた1.4倍台まで上がることを警戒した面もあるようです。

船橋東は逆に前年度の倍率アップの反動で志願者減が予想されましたが、八千代に移動することも国府台や津田沼に向かうこともなく高倍率を維持。受検生の4割弱、180人余りが不合格になる激戦が続きました。ちなみに国府台(1.23→1.22倍)も津田沼(1.44→1.45倍)も前年度並みの倍率を維持しており、この地域の中堅上位校は多くの学校で前年度並みの倍率となり変動はありませんでした。

東葛飾は前年度の倍率アップの反動で志願者が減りましたが、それでも1.9倍台と船橋に次ぐ高倍率を維持しました。しかし受検時には19人が欠席、前年度の10人を大幅に上回り私立高に転換した生徒がほぼ倍増しました。

その他の大きな変動があった学校

上記以外で大きな変動があった学校をいくつか取り上げてみましょう。

千葉女子は新しい制服の効果なのか、2022・2023年度と高倍率が続きましたが、今年度は志願者が90人以上減少し1.0倍台までダウン。不合格者数は100人超から十数人へと一転して緩やかな入試になりました。家政科も同様の動きで不合格者は1人だけでした。

千葉南は2021年度より3年間、1.2倍台の安定した倍率で推移していましたが、今年度は一転して志願者が50人以上減となり、1.1倍台に落ち込みました。磯辺への流出とともに、市原市や茂原市など隣接学区からの流入が抑えられたのかもしれません。

若松は前年度の2023年度に倍率アップし、厳しい入試になりました。それは佐倉東(普)の学級数が元の4学級に戻ったことによる警戒感で、志願者が本校に流れたためと考えられます。しかし今年度は2022年度並みの入試に戻り不合格者も半減しました。

磯辺の倍率は2021年度より1.23→1.15→1.28倍と推移。2024年度は倍率ダウンの流れでしたが、千葉女子(普)や千葉南からの移動があったのか、志願者がさらに約30人増加し1.37倍にアップ。不合格者は100人を超え厳しい入試になりました。

犢橋は2021・2022年度と1.0倍台の低めの倍率が続きましたが、2023年度は1倍を切り、2024年度はその反動で志願者が約40人増加。一転して不合格者の多い入試になりました。佐倉西や四街道北の志願者が減少しているので、その影響を受けたのかもしれません。

実籾は2年連続で志願者増となり、今年度は1.2倍台にアップしています。今春の進路では女子の4年制大学進学者が増加したことで、学校全体の大学進学率が上がりました。

船橋啓明は近隣の市川東が2023年度に倍率アップ。不合格者100人を超える厳しい入試になったことから、今年度は1.0倍台が続いていたこの船橋啓明に移動してきたようです。志願者が約60人の大幅増となり、2021年度以降でもっとも高い倍率になりました。

船橋芝山は2023年度の倍率ダウンと新制服の影響により、120人の志願者増。倍率は1.57倍に上がり、受検生の3分の1に当たる177人が不合格になる激戦になりました。前年度高倍率で激戦だった国分や市立船橋からの移動があったと考えられます。

その国分は2023年度に国府台や鎌ヶ谷からの移動で1.5倍台の高倍率になり、やはり受検生の3分の1に当たる約170人の不合格者が出る激戦になったことから、2024年度はその反動で一気に90人の志願者減。倍率は1.2倍台にダウンし、不合格者も半減しました。

市川東市川昴は2023年度に1.3倍台まで倍率が上昇。2024年度はその反動でダウンと同じ動きになっています。

鎌ヶ谷はのびる進学実績への期待が高いためか、志願者が約40人の増となり、倍率1.4倍台で不合格者約140人の厳しい入試になりました。今春の進学実績は2023年春ほどではなかったものの、それでも高い水準を維持しています。

松戸六実は志願者数が274→297→365→407人と増加傾向で、今年度は倍率も1.27倍にアップし、不合格者が80人を超えました。前年度に高倍率になった松戸や流山おおたかの森からの移動があったと考えられます。

松戸向陽は約20人の志願者増となり、2021年度以降で初めて1倍を超えました。松戸南からの移動があったのかもしれません。一方で福祉教養科は定員割れが続いており、今年度は普通科から福祉教養科への合格者がでています。

柏陵は2年連続で志願者増となり、2021年度以来の1.2倍台に上がりました。ここも松戸六実同様松戸や流山おおたかの森からの移動があったと考えられます。

柏の葉(普)柏中央はお互いに影響し合っており、一方の志願者が増えればもう一方が減るという関係にあります。柏の葉(普)の2021年度からの志願者数は384→378→486→355人と推移。一方で柏中央は、397→436→370→425人と推移しています。今年度は柏の葉(普)が減り、柏中央の志願者が増加しました。

流山おおたかの森(普)は2022・2023年度と2年連続で志望者増。2023年度は受検生の3分の1が不合格になる激戦でしたが、2024年度はその反動で2021年度入試並みに戻りました。

我孫子は隔年現象があり、定員割れと1.1倍台を繰り返しています。今年度は倍率アップの年でした。

白井は2021年度からの志願者数が223→236→259→314人と増加傾向です。今年度は学級減になった船橋二和や志願者が減少傾向の我孫子東からの移動があったのか、55人の大幅増となり、約70人が不合格になる厳しい入試でした。

印旛明誠は2021・2022年度と定員割れ全入が続きましたが、2023年度は我孫子からの移動があったのか、志願者数50人の大幅増で1.2倍台にアップ。そして2024年度はその反動で1.0倍台にダウンと倍率は安定していません。

四街道は2022・2023年度と続いた1.2倍台から志願者が56人減少し、1.1倍にダウンしました。

茂原は2021年度より1.0倍台が続いていましたが、今年度は約20人の志願者減となり定員割れになりました。地域の生徒数減の影響かもしれません。

安房(普)も同様で2021年度以降で初めて定員割れになりました。

君津(普)は定員割れと1倍超を繰り返す隔年現象があり、今年度が倍率アップの年でした。1.15倍は2021年度以降でもっとも高い倍率です。

袖ヶ浦は情報コミュニケーション科に先端ITコースが新設されましたが、その影響か同学科は志願者増。それが普通科にも波及したようで、約40人の増となり1.2倍台まで上がっています。

市立習志野(普)は隔年現象で倍率アップ。市立松戸(普)は1.6倍台の高倍率を維持。受検生の4割が不合格になる激戦が続きました。

市立柏(普)は2021年度からの志願者数が212→296→322→348人と増加傾向で、今年度は1.2倍台にアップしています。

市立銚子(普・理)は志願者減でしたが、学級減に吸収されて倍率はダウン。倍率の動きだけ見れば隔年現象になっています。

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