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東京都立高校受験の仕組みや選抜方法

入試情報

2021.05.27

2021.05.27

東京都立高校受験の仕組みや選抜方法

東京都立高校受験には、1月下旬に実施される推薦入試と、2月下旬に実施される一般入試があります。推薦入試、一般入試ともに、当日の検査と調査書によって合否を決定します。
本記事では、東京都立高校受験の仕組みや選抜方法について、入試の内容や調査書店の計算方法など詳しく解説します。

東京都立高校受験には推薦入試と一般入試がある

東京都立高校受験には推薦入試と一般入試がある

高校都立高校受験には、「推薦入試」と「一般入試」の2つの選抜方法があります。推薦入試では集団討論・個人面接・実技検査等、一般入試では学力検査と面接、高校によっては実技検査が行われます。推薦・一般ともに、入試の結果だけで合否決定するのではなく、調査書(内申点)も評価対象となります。
都立高校入試にかかる受験料は一律2,200円です。また、ほかの都立高校との併願はできません。

東京都立高校受験の出願〜合格発表までの流れ

東京都立高校受験の推薦入試・一般入試それぞれの流れは次のとおりです。

願書提出入試合格発表
推薦入試1月下旬1月下旬1月末
一般入試2 月上旬2月下旬3月上旬

推薦入試は1月下旬、一般入試は2月下旬に入試が実施されます。推薦入試で不合格になった場合、同じ志願校に一般入試で再挑戦することが可能です。
また、推薦入試は出願後の志願変更はできませんが、一般入試は出願後に志願を変更できます。

なお、2021年は願書を郵便で受け付けたため、願書提出の日程が例年と異なりました。2022年以降の入試日程については、その都度最新の情報を確認しましょう。

東京都立高校受験では入試だけでなく調査書(内申点)が重要!

東京都立高校受験では、入試の出来だけでなく、調査書(内申点)も評価対象となります。調査書には、中学3年生の9教科の評定が記載されます。

一般入試における調査書点は、通知書の評定から換算した「換算内申」を使用し、以下の計算式を使って算出します。

調査書点=換算内申÷65(換算内申の満点)×300(調査書点の満点)

換算内申とは、主要5教科(国語・数学・理科・社会・英語)の評定合計と、実技4教科(音楽・美術・技術/家庭・体育)の評定合計を2.0倍にしたものを足した数値です。

たとえば、国語3・数学4・理科4・社会3・英語4、音楽3・美術3・技術/家庭4・体育4 という成績だった場合、主要5教科合計18、実技4教科合計14×2=28となり、換算内申は46点ということになります。

この換算内申を使って調査書点を計算すると、
46÷65×300=212点(小数点以下切り捨て)
となります。

推薦入試では、調査書に記載された各教科の「観点別学習状況の評価」、もしくは9教科の評定を調査書点とします。

推薦入試の内容と選抜方法

東京都立高校の推薦入試には、「一般推薦」と「文化・スポーツ等特別推薦」があります。出願をするためには、通学している中学校の校長先生からの推薦が必要です。

推薦入試の募集人員は、全日制の普通科、専門学科の商業科で20%、全日制の普通科のコース・エンカレッジスクール、専門学科の商業以外、総合学科、単位制専門学科で30%です。

募集人員が少なく、希望する受験生も多いことから、人気校・進学指導重点校などは、毎年2〜4倍の高倍率となっています。
なお、東京都教育委員会の承認が下りた高校は、人員枠を一定の範囲内まで拡げることが可能です。

入試に学力検査はなく、面接・集団討論ほか、作文・小論文・実技などから、1つ以上の検査を実施します。

選抜方法は、入試当日の面接や検査を各校が定めたルールで点数化したものと、調査書点の合計点で合否を決定します。なお、総合成績における調査書点の比率は、50%を上限としています。

個人面接

出願時に提出した自己PRカードを使用して、受験生一人につき10分程度の個人面接を行います。
面接官の教員は2名以上で、志望理由や中学校での部活動や力を入れていた取り組み、高校入学後に頑張りたいこと、将来の展望といった基本ともいえる質問ほか、「入試を受けた高校にどれだけ興味・関心があるか」を測る質問がされます。

集団討論

受験生5、6人でグループになり、与えられた課題について討論します。
討論の内容を通して、思考力や表現力、理解力、コミュニケーション能力、判断力などを評価し、ほとんどの高校が実施している検査です。

作文・小論文・実技検査・各校指定の検査

作文または小論文、実技検査、各校が指定する検査のなかから、一つ以上の検査を実施します。
普通科の場合は作文・小論文が選択されることが多く、専門学科では実技検査または各校が指定する検査を実施する傾向があります。

一般入試の内容と選抜方法

東京都立高校の一般入試では、国語・数学・理科・社会・英語の5教科の学力検査と面接を実施。ただし、定時制課程の一般入試は5教科のうち3教科以上の実施となっています。

また、全日制課程であっても、芸術科・体育科の一般入試では、国・数・英の3教科+実技検査を実施します。

試験時間は各教科50分です。英語試験の最初の10分間はリスニングを行います。試験問題はほとんどの高校で都立高校共通問題(マークシート方式)を採用していますが、英・国・数においては、自校作成問題やグループ作成問題を出題する高校があります。

自校作成問題やグループ作成問題はマークシート方式ではなく、難易度も高めです。
受験する志望校が自校作成問題・グループ作成問題を出題する場合は、事前対策が必須となります。

一般入試の評価比率は学力検査7:調査書3

一般入試は、入試当日の学力検査の得点(700点満点)と、調査書点(300点満点)の合計点(1,000点満点)によって合否が決まります。学力検査と調査書点の比率は7:3です。(全日制課程の芸術科・体育科、一部の定時制課程の比率は6:4)

学力検査のほかに作文や小論文、実技検査を実施した場合は、高校ごとに定めた基準によって点数化し、総合成績に加算されます。

また、学力検査を行う5教科について、外国語・国際科、科学技術科、ビジネスコミュニケーション科などでは、特定の教科に傾斜配点(1.5〜2倍)をすることもあります。

たとえば、都立深川高校の外国語コースでは英語2倍、多摩科学技術高校では数学・理科が1.5倍の傾斜配点が行われています。

東京都立高校受験では調査書対策が必須

東京都立高校受験では、推薦入試・一般入試ともに、調査書点が重要となります。調査書に掲載されるのは、中学3年生の9教科の成績です。主要5教科だけでなく、評点が2倍になる実技4教科についてもしっかり取り組んでおきましょう。

東京都立高校の推薦入試は募集人員が少なく、人気校になると毎年高い倍率となります。合格するには、できるだけ良い成績を取り、調査書点を高くしておく必要があります。

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