10月24日、東京都教育委員会より、2025(R7)年度都立高入試の募集人員が発表されました。
新設校はチャレンジスクールの立川緑が立川市に開校。学科改編は六郷工科で行われます。
公立中学校の中学3年生の在籍者数は前年度より約210の減ですが、都立高全日制の募集人員はそれを上回る320人減少します。
募集学級の増減表に、今春の一般入試の受検倍率を記した一覧表等を作成しましたのでご参考ください。
なお、各校の募集人員等は都教委の以下のページでご覧いただけます。
令和7年度東京都立高等学校等の第一学年生徒の募集人員等について|東京都教育委員会ホームページ
目次
1.全日制全体
2.学科改編に伴う募集停止および募集開始
募集停止(1校 -5学級)
募集開始(1校 +5学級)
従来の5学科から1学科になります。1年次の前半で「機械系」「自動車系」「電気系」「デザイン系」の授業をローテーションで学びながら、自分の好きな分野を探していきます。1年次後半から自分が学びたい分野を決めるので入、学後のミスマッチを防ぐことができるようになります。
3.学級増(3校 +3学級)
受検倍率は一般入試第一次募集(分割前期募集)の倍率です。
3校とも人気校で毎年激戦を繰り広げています。今回の学級増で倍率が下がる可能性もありますが、逆に門戸が広がることで受検者が増加することもあるでしょう。
竹早の今春の受検者数は296人で、5年ぶりに300人を切るという同校としては少ない人数でした。来春はこの反動で受検者が増加し、R2~R5年度の平均受検者数328人になるとすると、倍率は1.57倍となり高倍率を維持することになります。
広尾も今春受検者減となり倍率が下がったことから、来春は増加する可能性があります。最近の5年間の平均受検者数304人を当てはめると1.60倍になり、今春よりはやや緩和するものの楽な入試にはならないかもしれません。
府中も今春、受検者が減りました。これは昨春の倍率が高騰したためで、人数としては最近の5年間で昨春に次ぐ2番目に多くなっています。校舎建設工事中でその影響が懸念されますが、新校舎の完成はR8年4月ということですから、人気は衰えないでしょう。仮に昨春と同じ受検者416人に増えるとすると、倍率は1.65倍に下がりますが、それでも高い倍率には変わりありません。R4年度の381人まで減ったとしても、1.51倍で高倍率は維持します。
4.学級減(11校 -11学級)
受検倍率は一般入試第一次募集(分割前期募集)の倍率です。竹台と羽村は分割後期募集の募集人員を減らして前期を増やしたので増減はその分少なくなっています。
城東は人気校で毎年高倍率での入試になります。この学級減は、今春の増学級が元の8学級募集に戻った形です。今春は受検者が増加したため、学級増にもかかわらず倍率アップしました。来春はこの高倍率を敬遠して受検者減が見込まれますが、今春増えた分が減り、R5年度と同じ424人としても倍率は1.68倍までしか下がらないので、高倍率入試は続くと予想されます。また、城東の学級減を敬遠した受検生は上野や江戸川に向かう可能性があるので、この両校も要注意です。
東は今春受検者が減って同校としては珍しく緩やかな入試になりました。来春は制服のモデルチェンジを行うこともあり、受検者は戻ってきそうです。そうなると高倍率入試は必至といえるでしょう。
駒場(普)は人気校のひとつですが、近年は私立志向の影響を受け、倍率が大きく変動するようになっています。今春は受検者が増加し厳しい入試になったため、来春は敬遠される可能性があります。仮に受検者が約50人減ってR5年度入試と同じ377人になったとしても、倍率は1.71倍で今春と変わりません。300人ほどに減ると1.36倍まで下がります。
竹台は近年急激に倍率が上がってきました。今春は近年にない高倍率で、受検生の3分の1が不合格になる激戦でした。来春は学級減と今春の高倍率が敬遠され受検者減が見込まれます。受検者が約50人減ってR5年度と同じ228人になったとすると、1.47倍で今春とあまり変わりませんが、R4年度の205人まで減ると1.32倍まで下がります。
足立も高倍率になる年が多い人気校です。R4年度、R5年度と1.5倍台の厳しい入試が続きましたが、今春は学級増によって倍率は下がりました。受検者数は330人前後が続いています。来春も同じ受検者数とすると、R5年度までの1.5倍に上がります。
松が谷(普)も高い倍率が続いています。R3年度以降受検者数は290人程度と安定しているので、来春も同じ数とすると1.5倍にアップします。
小平(普)も人気校ですが、この3年間は低めの倍率が続きます。今春は受検者は増えましたが、学級増に吸収されて倍率はR5年度とほぼ同じ1.2倍台で留まりました。来春は今春と同じ受検者を維持した場合は1.54倍にアップし、R5年度の198人まで減った場合は1.26倍と今春並みになります。
狛江は受検倍率1.4~1.6倍台で推移する高倍率校です。今春は5年ぶりに420人台まで受検者が増えましたが、増学級のため1.57→1.47倍へと若干ダウンしました。来春、この受検者数を維持すると倍率は1.66倍にアップ。R5年度の400人まで減っても1.58倍と今春より高くなります。R4年度の361人に減ると、1.43倍でやっと今春並みになります。
大森、大山、羽村は通信制と競合する関係にあり、定員割れが続きます。今回の学級減によっても1倍を超えるのは難しいのではないかと予想されます。
5.定時制の募集停止(1校 -2学級)
6.定時制の新設(1校 180人)
7.定時制の募集人員増(1校 30人)
8.在京外国人生徒等対象の募集
これまでの実施校8校に加え、上記の4校が新たに実施します。