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【2025年入試】2024(R6)年10月1日現在の埼玉県進路希望調査

入試情報

2024.11.29

  • #私立高校受験

2024.11.29

埼玉県の公立高校受験の仕組みや選抜方法

10月31日、埼玉県教育委員会から2025(R7)年度入試に向けた、10月1日現在での進路希望調査の結果が発表されました。

詳細は以下のページをご覧ください。

令和7年3月中学校等卒業予定者の進路希望状況調査(令和6年10月1日現在) – 埼玉県

まだ10月の希望状況なので今後変わることもありますが、この時点での特徴を見ていきましょう。

ここでは過去5年分の希望状況を掲載して推移がわかるようにしました。

令和7年3月 中学校等卒業予定者の進路希望状況

まずひとつめの特徴は、公立高校の希望率が下降傾向で、今回も前年度同期より0.3ポイント下がっているところです。私立高の学費補助金制度の充実により公立離れが進んでいるようです。

そして、県内私立高の希望率が16%台に戻り、この5年間でもっとも高い割合になったのも特徴のひとつといえるでしょう。

さらに通信制の希望率が上がり続けており、今回5%を突破したことも大きな特徴です。通信制希望者の増加は本県だけでなく首都圏全体でも同様で、通信制高校への進学率は上がり続けています。

公立高校 学科別希望率

次に公立高校の学科別希望率を見てみましょう。

※<>は実際の入試の志願確定倍率です。

普通科は1.28倍とほぼ横ばいになっており、実際の入試でも例年の1.16倍程度になりそうです。一方で農業科がこの5年間でもっとも低い0.78倍になったほか、商業科もR4年10月と並ぶ低倍率、工業科は前年度同期より上がったものの、低いままで推移しており、職業系学科の倍率はなかなか上がりません。

外国語科は前年度同期より0.06ポイントアップしました。コロナ禍で同学科の希望者は減少していましたが、そのコロナ感染症も5類に位置付けられ社会が平常に戻りつつある中で、外国語科の人気も復活し始めているようです。

高倍率入試が続く理数科は大幅にダウン。7校中5校が前年度同期の倍率を下回りました。理数科全体の1.4倍台はこの5年間でもっとも低い倍率です。募集人員が少なく多少の志望者の増減で倍率は大きく動くので今後変動する可能性はありますが、このままで推移すると理数科としては緩やかな入試になる可能性があります。

全日制全体の倍率は1.17倍で0.01ポイントダウン。<>にあるようにここのところ志願倍率は毎年0.01ポイントずつ上がっていますが、今回の結果をみるとその傾向に歯止めがかかり1.10~1.11倍程度で収まるかもしれません。

普通科 高倍率の学校

普通科の高倍率校は前年度とほぼ同じ顔ぶれで、ベスト10の内前年度と異なるのは市立浦和南鳩ケ谷の2校だけでした。

これらベスト10にランキングされる学校は実際の入試でも高倍率になる学校が多く、公立の人気校といっていいでしょう。ただ今回の希望倍率のような2倍、3倍になるところはほとんどなく、1.4倍程度以下に落ち着くのが一般的です。

例外は市立浦和で今春のR6年度入試でも1.7倍台を確保。R5、R4年度は2倍を超えました。川口市立も1.7~1.9倍の高倍率入試になることが多く、R6年度の1.2倍台は例外的な低さでした。従って、この2校はかなりの高倍率になる可能性がありますが、その他の多くの学校は最終的には落ち着いた倍率になると予想されるので、今回の結果で驚いて志望校変更するにはまだ早いでしょう。

普通科 倍率が1.3倍前後の学校

では、今回の調査で普通科の平均希望倍率に近い1.3倍前後の学校は、前年度はどのような入試になったのでしょうか。

次の学校は前年度の進路希望調査でも1.3倍程度の倍率になった学校が多いのですが、実際の入試では先の高倍率校同様、志願者が減少して倍率ダウンする学校が目立つほか、普通科の平均倍率(1.16倍)より低くなった学校もありました。それを当てはめると、今回も以下の多くの学校が今後志願者を減らし、実際の入試では倍率が下がると予想されます。

その中で浦和第一女子は前年度、希望者数より実際の入試の志願者数が多くなり倍率も上がりました。春日部も毎年希望調査の倍率は低いものの実際の入試倍率で大幅に高くなる学校です。これら2校は難関校だけに様子見の受検生が多いようです。浦和第一女子も春日部も今回の希望倍率は入試倍率としては低めの倍率なので、実際の入試では志願者が増え倍率も上がると見込まれます。

普通科 低倍率の学校

さらに進路希望調査で倍率が低かった学校は、どのような入試状況になることが多いのでしょう。

次の13校は今回の進路希望調査で1倍前後の倍率になった学校です。これらの学校は前年度の調査でも同じような倍率でした。そして実際の入試状況を見ると、志願者が増加し倍率アップした学校が多く、上記の多くの学校とは逆の動きになりました。

これらのことから、おおむね各校の倍率は固定化していること、進路希望調査で希望者が多く高倍率であった学校は実際の入試では志願者減となり、低倍率校は志願者増になる傾向があることがわかります。

なお、進路希望調査は12月にも行われ、その結果が翌1月に公表されることになっています。

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