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千葉県公立高入試2026:就学支援金拡充で「私立志向」が鮮明に。人気校・難関校の志願動向を徹底解説

入試情報

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2026.03.06

2026.03.06

千葉県の公立高校受験の仕組みや選抜方法

2月13日,千葉県公立高入試の志願確定状況が発表されました。
どのような状況になったのかみていきましょう。

詳細は以下のページをご覧ください。
令和8年度千葉県公立高等学校入学者選抜「一般入学者選抜」、「特別入学者選抜」、「地域連携アクティブスクールの入学者選抜」及び「通信制の課程の一期入学者選抜」の入学志願者確定数について/千葉県

全日制の志願確定状況

全日制の志願確定状況をみると,募集人員28,880人に対して,志願確定数は32,008人,志願確定倍率は1.11倍で,新入試制度以降の上昇傾向から下降に転じました。
在籍者数に対する募集人員の割合(収容率)は年々縮小されていますが,志願確定者の割合(志願率)は前年度より3ポイントも一気に下がり,公立離れが加速しました。
これは2026年度からの国の就学支援金の拡充が大きく影響したものと考えられます。

学科別の志願確定状況

学科別でみると,普通科は0.03ポイントダウンし1.13倍,国際系学科は過去もっとも低い1.08倍に落ち込みました。一方で理数科は前年度下がった反動で上がり,各学科の中では最も高い倍率になりました。
職業系専門学科では農業科は隔年現象でダウン,工業科も前年度の倍率アップの反動で下がりました。商業科は定員割れに戻り,家庭科も0.8倍台まで低落するなど主要な学科で倍率が下がっています。

総合学科も過去2番目に低くなり,公立校全体が私立志向の影響を受けました。

普通科の志願状況は後程触れることにして,ここではその他の学科の動きを見ていきます。

理数科

今年度,数少ない倍率アップを果たした理数科は上がったり下がったりする隔年現象の動きで上がったケースが目立ちました。
船橋「理数」(1.68→2.18→1.65→2.20倍),柏「理数」(1.15→1.63→1.13→1.33倍),佐倉「理数」(1.48→1.70→1.43→1.63倍),佐原「理数」(0.68→0.93→0.43→0.50倍)が該当します。しかし,船橋を除いて前々年度の倍率には届いておらず,理数科を希望する受検者層が薄くなっていることを窺わせています。木更津「理数」(1.33→1.40→1.55→1.38倍)は上昇傾向から下降に転じ,市立千葉「理数」(1.73→1.78→1.85→1.75倍)は本来の倍率に戻りました。

国際系学科

国際系学科は極端に倍率ダウンした学校が目立ちました。松戸国際「国際教養」(1.29→1.47→1.41→0.94倍)は志願者が56人の大幅減になり初めて定員割れになりました。これまで1.2倍を下回ることがなかっただけにこの倍率は異常な低倍率といえるでしょう。成田国際「国際」(1.32→1.46→1.32→1.18倍)も過去最低倍率で1.1倍台も初めてです。東金「国際教養」(0.95→1.08→1.03→0.85倍)も4年ぶりに0.8倍台に落ち込みました。流山おおたかの森「国際コミュニケーション」(1.45→1.53→1.10→1.08倍)は前年度並みの低倍率で復活はならず,倍率アップしたのは前年度に大幅ダウンした市立松戸「国際人文」(1.28→1.53→1.08→1.43倍)だけでした。

家庭科

職業系専門学科では家庭科の志願者が34人14%減ったのが目立ちました。千葉女子「家政」が2021年度以来の定員割れ(0.83倍)になったほか,八千代「家政」も初めて1倍を切って(0.88倍)います。館山総合「家政」は志願者が半減(14→7人)し0.1倍台(0.18倍)に留まり,木更津東「家政」は隔年現象があり,今年度は倍率ダウンの年でした。唯一志願者が増加したのが佐倉東で「調理国際」「服飾デザイン」とも倍率アップし一定の人気を保ちました。

商業科

また,商業科も111人,9%の減になりました。11校中,志願者減になった学校は7校,特に成田西陵「情報処理」は志願者が半減(46→20人)し倍率も0.50倍に落ち込みました。銚子商業は学級減もあり33人18%の減,流山「商業・情報処理」(95→81人)と一宮商業(122→107人)も10%以上の減になりました。このほか千葉商業(383→359人),東金商業(106→99人),君津商業(160→138人)も6~9%の減になっています。一方で増加したのは下総「情報処理」(11→16人),館山総合「商業」(13→15人),市立船橋「商業」(112→122人),市立習志野「商業」(89→93人)の4校でしたがいずれも10人以下の増加にとどまりました。

工業科

工業科は66人,7%の減。8校中5校で志願者減になっています。特に京葉工業は各科合わせた学校全体の志願者数が62人,30%の大幅減となり,倍率も0.7倍台に下がったのが目につきました。その他市川工業は45人16%減で定員割れに戻り(1.18→0.99倍),東総工業は隔年現象(0.96→0.83→0.90→0.82倍)で今年度が倍率ダウンの年,茂原樟陽「電子機械・電気・環境化学」(0.57→0.78→0.58→0.48倍)にも隔年現象がありましたが,上がる年の今年度は逆に下がり志願者数は募集人員の半数にも達しませでした。館山総合「工業」は低迷しており今年度は0.25倍と志願者は募集人員の4分の1でとどまっています。一方,志願者増になったのは千葉工業(0.85→0.73→0.80→1.13倍)で定員割れから抜け出し,清水「機械・電気・環境化学」(1.02→0.70→0.78→0.96倍)は2年連続志願者増,下総「自動車」(0.53→0.48→0.38→0.78倍)は下降傾向から上昇に転じました。

農業科

農業科の志願者数は21人3%の微減でしたが,11校中倍率ダウンしたのは7校ありました。そんな中で大幅に倍率アップしたのが流山「園芸」(0.91→0.98→0.90→1.16倍)で,志願者は31人29%の大幅増になりました。大網「農業・食品科学・生物工学」(0.82→0.75→0.82→0.87倍)は6人6%の増で倍率は少しずつ上昇しています。清水「食品科学」(1.00→1.00→0.95→0.98倍)と下総「園芸」(0.48→0.28→0.40→0.43倍)は倍率アップしたものの志願者は1人増でとどまりました。一方,市原「園芸」は志願者が19→11人へと大幅に減少し,倍率も0.48→0.28倍に,成田西陵「園芸・土木造園・食品科学」は27人28%減となって0.7倍台(0.99→0.77倍)に下がりました。このほか多古「園芸」(0.53→0.50→0.55→0.43倍)は0.5倍台から0.4倍台にダウン,旭農業(0.84→0.70→0.58→0.53倍)と茂原樟陽「農業・食品科学・土木造園」(1.03→0.98→0.90→0.84倍)は下降傾向が続いています。

総合学科

総合学科の学科全体の志願者数は前年度より87人4%の減でした。これは幕張総合(1,058→910人)の大幅減が影響しています。倍率に隔年現象があり(1.58→1.53→1.65→1.42倍),今年度は倍率ダウンの年でしたが,志願者数が1,000人を割ったのは初めてで過去最も低い倍率になりました。一方で小金は志願者増(508→598人),やはり隔年現象があり(1.53→1.63→1.59→1.87倍),今年度は倍率アップの年でしたが,東葛飾からの移動が後押ししたのか大幅増となり4年ぶりに1.8倍台に上がりました。総合学科で志願者増になったのはこの小金だけで,このほか八街(123→116人),匝瑳(210→207人),大原(103→94人),安房拓心(101→96人),君津青葉(77→72人)といずれも微減となり,しかも定員割れの状態が続くことになりました。

上位・難関校の志願確定状況

次に進学指導重点校などの上位難関校の状況を取り上げて見ていきましょう。

以下の14校の志願確定者数は2021年度より5,299→5,784→5,466→5,590→5,421→5,485人と推移,増えたり減ったりしています。今年度は増加の年で64人の増になりました。これは多くの学校で同じように増えたり減ったりしているためで,船橋「普」「理数」,柏「理数」,佐倉「普」「理数」,木更津「普」が該当します。しかし増えたとはいえ,前々年度の5,590人には100人以上足りず,これらの難関校でさえ私立志向の影響を受けざるを得なかったといえます。

県立千葉

県立千葉は前年度より8人の志願者増となり,減少傾向に歯止めがかかりました。しかしそれでも志願確定倍率1.3倍台は県立千葉としては低い方になります。今年度から学校設定検査を「思考力を問う問題」から「作文」に変更しましたが,志願者の増加にはあまり結びつきませんでした。県内トップの難関校のため挑戦者が絞られ少数精鋭の入試になっているようです。

千葉東

その一方で同じく「思考力を問う問題」から「小論文」へ変更した千葉東は28人の志願者増となり,倍率も1.40倍にアップしました。今の入試制度になった2021年度以降では2022年度の1.65倍に次ぎ高倍率です。こちらは検査の変更が志願者増に結びついた形です。

船橋

船橋「普」は隔年現象があり,今年度は倍率アップの年でした。志願者は31人増で1.93倍。前々年度の2.00倍には届かなかったものの2021年度以降で2番目に高い倍率になりました。「理数」も同じく隔年現象があり,今年度は志願者増となり前々年度の倍率に戻っています。

薬園台

薬園台「普」の志願者数は2021(R3)年度より359→394→409→423→466→480人と増加傾向が続き,倍率も1.28→1.41→1.46→1.51→1.66→1.71倍と上昇しています。普通教室棟が昨年春に完成しており,その影響もありそうです。

東葛飾

東葛飾にも隔年現象が見られます。ただ,船橋や薬園台と逆の動きで今年度は倍率ダウンの年でした。小金との間で受検生の行き来があるようで,小金の志願者は増加しています。県立千葉と千葉東が「思考力を問う問題」を作文や小論文に変更したため,本校だけが「思考力を問う問題」の実施校になりました。

柏「普」の志願者は2022年度より370→360→355→337人と減少傾向です。倍率も 2021年度以降の最低倍率を更新し続けています。地理的に他学区からの流入が少ない上,柏南や小金などの人気校に挟まれ,私学にも二松学舎大学柏や芝浦工大柏などがあるためこれら周辺の学校に分散しているのかもしれません。一方,「理数」は隔年現象があり今年度は倍率アップの年でしたが,前々年度の1.6倍台には届きませんでした。

佐倉

佐倉にも隔年現象があり,今年度は倍率アップの年でした。「普通」「理数」ともに前々年度に近い倍率に戻っており,例年通りの動きになりました。

佐原

佐原「普」は1.0倍台で安定していたものの,今年度は26人の大幅減で2021年度以降で初めて定員割れになりました。「理数」も定員割れの状態が続いており,普通科と合わせて多くの欠員が生じています。茨城県から4分の1程度の入学生がきていますが,私立志向の影響で流入が抑えられたのかもしれません。

匝瑳

匝瑳は3年連続0.8倍台の定員割れの状態が続いています。ただ志願者数は214→210→207人と変動はあまりないので一定の人気は保っているといえます。

成東

成東は25人の志願者減で定員割れになりました。くくり募集になる前の2023年度以来のことです。千葉黎明「特進」や千葉敬愛などの私学に移動したのかもしれません。

長生

長生の志願者数は「普通」と「理数」がくくり募集になった2024年度から321→345→357人と増加傾向です。周辺地域に学力に合った私立高が少ないことやSSHの指定校という特徴から人気は衰えないようです。

安房

安房は隔年現象があり,今年度は倍率ダウンの年でした。志願者数は2023年度より259→238→253→216人と増減を繰り返しています。今年度の216人は2021年度以降でもっとも少ない志願者数で倍率ももっとも低くなりました。8学区の生徒数は微減でとどまっていますが,近年学区外の私立高校への進学者が増加していていることから,さらに私立に流れたのかもしれません。

木更津

逆に木更津「普」は倍率アップの年で29人の志願者増となり倍率は1.3倍台に上がりました。しかし,志願者数の推移をみると,2022年度より424→351→405→356→385人と今年度は400人に達することができませんでした。9学区の生徒数は前年度とあまり変わっていないことから,やはり私学への流れがあるようです。

市立千葉

市立千葉「普」は13人増で1.5倍台を維持。高い人気を保っています。「理数」も1.7倍台の高倍率で,ここは私立志向の影響を受けていないようにみえます。

人気校の志願確定状況

この他の注目校の状況を見てみましょう。

千葉南

千葉南は20人の志願者減で,2021年度以降で最も低い1.0倍台まで落ち込みました。磯辺が前年度の低倍率の反動で大幅に志願者を増やしているので,その影響を受けたと考えられます。

検見川

検見川の志願者は111人の大幅増になり,倍率は過去最高の1.6倍台にアップしました。2026年度から制服が変わることや近隣の幕張総合の倍率が前年度に上がったことから,今年度は本校に流れ込んできたと考えられます。

磯部

磯辺は前年度に過去最低倍率を記録しましたが,今年度は98人の志願者増で過去最高倍率になり,大きく変動しています。制服が変わることもあり,千葉南や千葉女子「普」から大量の移動があったようです。

幕張総合

幕張総合「普」も前年度の過去最高倍率から今年度は過去最低倍率に落ち込みました。前年度に受検者の4割を超える大量の不合格者がでたことで敬遠され,制服が変わる検見川に移動したと考えられます。

千葉西

千葉西の志願者は2024年度より383→368→356人と少しずつですが減少しています。倍率も下降傾向で今年度は過去最も低い1.11倍に下がりました。敬愛学園や千葉敬愛などの私立に流れているのかもしれません。近隣の幕張総合「普」や検見川と競合関係にありますが,2校の影響を受けているとはさほど思えず,独自の人気を維持しているようです。

八千代

八千代「普」は前年度の高倍率の反動で32人の志願者減となり倍率は1.4倍台に下がりました。しかし前々年度よりは高く,一定の人気を確保したといえるでしょう。

津田沼

津田沼は46人の志願者減で400人を割り,倍率は1.2倍台まで下がりました。どちらも過去最も少ない志願者数と倍率です。私立志向の影響に加え,2027年度より校舎の大規模改修工事が始まるためやや敬遠されたのかもしれません。

船橋東

船橋東も2027年度から大規模改修工事の予定があります。そのせいか今年度の志願者は前年度より56人少ない451人で倍率も1.4倍台に下がりました。1.5倍台が3年間続いていたので,本校にとってはやや低めの倍率といえるでしょう。

国府台

国府台も同様です。2026年度より校舎の大規模改修工事が始まります。また制服のモデルチェンジも予定しています。この結果,志願者は17人減り倍率は1.17倍と2021年度以降で初めて1.1倍台に下がりました。制服の変更より施設の環境の変化の方が勝った形です。

国分

国分は隔年現象があり,今年度は志願者減,倍率ダウンの年でした。ただ減ったといっても400人を切ることなく,倍率も1.3倍台を確保したので人気は維持したといえます。

鎌ヶ谷

鎌ヶ谷は前年度に志願倍率が1.5倍台に上がり,受検生の3分の1が不合格になる厳しい入試になったことから,今年度は55人の志願者減となりました。しかし倍率は1.3倍台で本校の平均的な倍率を維持しています。

小金

小金は90人の大幅な志願者増で倍率は過去最高の1.87倍に上がりました。東葛飾が隔年現象で志願者減になっていることから本校へ移動してきたと考えられます。

松戸国際

松戸国際「普」の志願者数は2023年度より306→279→249→219人と減少傾向です。今年度の倍率は1.1倍台まで下がり,過去最低を記録しました。二松学舎大学附属柏,東葉,光英VERITAS,千葉商科大付など私学の人気校に流出しているのかもしれません。

柏南

柏南は高い人気を維持しています。今年度は23人の志願者減になったものの,倍率は1.4倍台の高倍率で,2021年度以降1.4~1.5倍台が続いています。

柏の葉

柏の葉「普」は募集学級数の変更が多い学校ですが,今年度は前年度と同じ7学級で募集。志願者は26人減ったものの1.3倍台を確保しました。

柏中央

柏中央は81人の志願者減となり過去最も低い1.10倍に落ち込みました。同レベルの柏の葉「普」も減っていることから,柏市や松戸市,流山市の生徒数減の影響と私学への流出が考えられます。

成田国際

成田国際「普」は前年度倍率ダウンした反動は現れず,志願者は11人減,1.3倍台の本校としては低い倍率が続きました。

君津

君津「普」は前年度並みの1.04倍で大きな変動はありませんでした。今年度より自己表現検査の形態が変わり「口頭での自己アピール」から「文章(600~800字)による自己表現」になりました。また「実技による自己表現の男女の種目に水泳が追加されました。このような変化による入試への影響はなかったことになります。

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