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【2026年度】埼玉公立高校入試 中堅上位校16校の倍率と志願者動向|川口北・与野・伊奈学園総合ほか

入試情報

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2026.07.31

  • #私立高校受験

2026.07.31

前回に引き続き埼玉公立高校の入試状況をいくつかの学校をとりあげてみていきます。

今回は中堅上位校の状況です。

以下の16校のうち志願者減になったのは3分の2にあたる11校で,志願者増になった5校を含めた志願者数は前年度より約450人7%の減になりました。このことから多くの学校で私立志向の影響を受けたといえそうです。

中堅上位校16校の志願者数と実質倍率の動き

各グラフは棒=不合格者数、折れ線=実質倍率で、2022年度から2026年度までの5年間の推移を示しています。最新の2026年度の棒は濃い青で強調しています。

川口北

川口北の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

川口北の志願者数は前年度より84人18%の大幅減(458→374人)となり,実質倍率も1.0倍台まで下がり,不合格者の少ない緩やかな入試になりました。実質倍率の1.0倍台は5年ぶりです。私立の併願校としてよく利用される叡明,浦和麗明,大宮開成などで単願志願者が増加いていることから私立高への流出による志願者減と考えられます。

川口市立「普」

川口市立「普」の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

川口市立「普」は倍率の変動の大きい学校です。それでも高倍率で激戦になることが多く,2023年度は約半数の受検生が涙をのみました。今年度は20人5%の志願者減(402→382人)でしたが,川口市立「普」としては平均的な入試状況になりました。武南がメインの併願校ですが,基準が上がったことから私立高への流出が抑制された可能性があります。

市立大宮北「普」

市立大宮北「普」の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

市立大宮北「普」も倍率に変動があます。2022年度と2023年度は実質倍率1.0倍台で不合格者の少ない緩やかな入試が続きましたが,2024年度,2025年度は100人以上の不合格者がでる厳しい入試でした。そして今年度はその間をとるような形でこの5年間の平均的な入試状況になりました。従って,この志願者減は前年度の高倍率の反動と考えられますが,併願校としてよく利用される栄北や埼玉栄の単願志願者が増えていることからも,私立志向の影響も受けた可能性もあります。

市立浦和南

市立浦和南の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

市立浦和南はここのところ実質倍率が上がったり下がったりする隔年現象的な動きになっています。これは受検生が前年度の倍率を見て動いていることを示しています。今年度は倍率ダウンの年に当たり,志願者数は49人10%の減(495→446人)でしたが,前々年度の2024年度よりは高い倍率でした。私立志向の中でも人気は維持した形です。来年度は数学と英語で学校選択問題を導入するので,志願者数に影響を及ぼすかもしれません。

与野

与野の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

与野の志願者数は82人18%の大幅減(452→370人)で実質倍率も1.0倍台に下がり不合格者の少ない緩やかな入試になりました。ここまで低い倍率になったのは最近の10年間では初めてのことです。前年度までの1.2倍前後の実質倍率は与野にとって高い倍率ではないので,今回の志願者減は私立志向の影響といえるでしょう。

伊奈学園総合

伊奈学園総合の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

伊奈学園総合も私立志向の影響を受けたと考えられます。志願者数は66人8%の減(855→789人)で,6年ぶりに800人を切りました。不合格者数も100人を大幅に割り込み,伊奈学園総合としては緩やかな入試になったといえます。併願校としてよく利用される地元の栄北とさいたま市の埼玉栄の両校とも単願志願者が増加しており,これらの私立高に流出したと考えられます。

上尾「普」

上尾「普」の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

上尾「普」はこれまでみてきた学校とことなり実質倍率は上昇傾向のようにみえます。しかし志願者数は2022年度より252→288→279→309→316人と推移,2024年度は微減でした。それでも実質倍率が下がらなかったのは,2023年度に多く出した合格者数(定員238人に合格者245人)を絞った(合格者数239人)からです。また,今年度の志願者は微増であったのにも関わらず実質倍率が上がらなかったのは,合格者を増やした(244人)ことが影響しています。このように上尾「普」は募集定員より6,7人程度多く合格者をだすことがあり,それに合わせて実質倍率も上下します。

川越南

川越南の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

川越南は志願者が100人19%減って431人と最近の10年間でもっとも少ない人数になりました。この結果,不合格者数も約100人減り,実質倍率は1.2倍に下がりました。それまで1.4倍前後で推移していた人気校でしたが,私立志向の影響を強く受けたようです。私立併願校には細田学園や武南,浦和麗明などのほか,大東文化大学第一や豊南なども多いので,都内への流出もあったと考えられます。

所沢

所沢の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

所沢は2024年度より実質倍率が上がったり下がったりする隔年現象の動きになっています。今年度は志願者増の年に当たり実質倍率がアップ,受検生の4分の1が不合格になる厳しい入試になりました。実質倍率の1.37倍は所沢にとって高い方の倍率になるので,今回の入試では私立志向の影響はあまり受けなかったといえるかもしれません。

市立川越「普」

市立川越「普」の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

市立川越「普」は募集人員が少ない(140人)ため,実質倍率が高くても不合格者は他校と比べて少なくなります。その実質倍率は上がったり下がったりする隔年現象がみられ,2026年度は倍率アップの年でした。しかし志願者数は9人増でとどまり1.2倍台の緩やかな入試が続きました。近隣の城北埼玉,山村学園,山村国際などの単願志願者が増加していることから,私立高への流出があったと考えられます。

坂戸「普」

坂戸「普」の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

坂戸「普」は実質倍率1.1倍台で安定した入試が続いています。しかし,2017年度から2020年度までの4年間は実質倍率1.2倍台が続いていたので,コロナ禍を境に入試状況が変わったことになります。また今年度は,例年ほとんどみられなかった受検棄権者が5人出ており,私立高への流出が起きていることを示しました。

熊谷

熊谷の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

熊谷の志願者数は21人6%の減(335→314人)でしたが,募集学級数を8学級から7学級に減らしたことで倍率が上がり,実質倍率が2024年度以前の水準に戻りました。しかし志願者数は最近の10年間でもっとも少なく,入学生の多い深谷市や上尾市の生徒数減の影響を受けた形です。また,本庄東や川越東,東京農業大学第三などの単願志願者が増加していることから,私立高へ流出した可能性もあります。

熊谷女子

熊谷女子の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

熊谷女子も倍率アップしましたが,熊谷同様募集学級数が減ったためで,志願者数は10人減(323→313人)でした。この志願者数は2024年度の314人と並び,最近の10年間でもっとも少ない人数です。熊谷同様,深谷市や上尾市の生徒減の影響のほか,栄北や星野(共学部)の単願へ流出した可能性があります。ただ実質倍率1.13倍は熊谷女子としては平均的な水準なので,学級減が倍率を維持した形になりました。

熊谷西「普」

熊谷西「普」の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

熊谷西は前年度の低倍率の反動と熊谷,熊谷女子の学級減による警戒感から志願者の流入があり40人14%の増加(284→324人)になりました。その結果,実質倍率が上がり前々年度と同じ倍率に戻っています。地元中心の入試で熊谷市と深谷市,本庄市の3市で入学生の5割強を占めています。

越谷南「普」

越谷南「普」の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

越谷南は30人7%の志願者減でした。実質倍率は1.3倍台を維持したものの最近の5年間でもっとも低い倍率になりました。叡明や浦和学院がメインの併願校ですが,両校の単願志願者が増加していることから,その影響によるものと考えられます。

春日部女子「普」

春日部女子「普」の不合格者数と実質倍率の推移(2022〜2026年度)

春日部女子「普」の志願者数は前年度248人,今年度は243人と240人台が続きました。この人数は最近の10年間の最低水準です。2022年度は1人不合格がでただけでしたが,この年は増学級の年で志願者数は285人でした。不合格者の少ない入試は比較的多く,グラフにはありませんが2019年度,2020年度もほとんどの受検生が合格しています。従って,今年度の低倍率は珍しいことではないので私立志向の影響とはいえないかもしれません。

まとめ|2026年度 埼玉公立高校入試・中堅上位校のポイント

志願者数は16校中11校で減少

今回とりあげた中堅上位校16校のうち,志願者減になったのは3分の2にあたる11校でした。志願者増になった5校を含めた志願者数は前年度より約450人7%の減で,多くの学校で私立志向の影響を受けたといえそうです。

実質倍率が1.0倍台まで下がった学校

川口北は志願者数が84人18%の大幅減となり,実質倍率も1.0倍台まで下がって不合格者の少ない緩やかな入試になりました。与野も82人18%の大幅減で実質倍率が1.0倍台に下がり,ここまで低い倍率になったのは最近の10年間で初めてのことです。伊奈学園総合も66人8%の減で6年ぶりに800人を切り,不合格者数は100人を大幅に割り込みました。川越南は志願者が100人19%減って431人と最近の10年間でもっとも少ない人数となり,実質倍率は1.2倍に下がっています。

学級減や隔年現象で倍率が上がった学校

熊谷と熊谷女子は志願者数が減ったものの,募集学級数を減らしたことで倍率が上がりました。熊谷西「普」は前年度の低倍率の反動と,熊谷・熊谷女子の学級減による警戒感から志願者が流入し,40人14%の増加になりました。所沢,市立浦和南,市立川越「普」は実質倍率が上がったり下がったりする隔年現象的な動きで,2026年度はそれぞれ倍率アップ・倍率ダウンの年に当たっています。

私立高校への流出と来年度の注目点

多くの学校で,併願校としてよく利用される私立高校の単願志願者が増加していることから,私立高への流出が志願者減の背景と考えられます。川越南のように,大東文化大学第一や豊南など都内私立への流出があったとみられる学校もあります。また市立浦和南は来年度から数学と英語で学校選択問題を導入するため,志願者数に影響を及ぼすかもしれません。

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