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2022(令和4)年12月15日現在の埼玉県進路希望調査(第2回)

入試情報

2023.02.03

2023.02.03

2022(令和4)年度 埼玉県公立高校入試の特徴

1月12日、埼玉県教育委員会から2023(令和5)年度入試に向けた、12月15日現在の第2回進路希望調査の結果が発表されました。

詳細は以下のページをご覧ください。令和5年3月中学校等卒業予定者の進路希望状況調査(令和4年12月15日現在) – 埼玉県 (saitama.lg.jp)

昨年の10月に発表された第1回進路希望調査から何か変化があったのでしょうか、また今回の結果から2月22日の入試はどのような傾向が予想されるのでしょうか。

第1回進路希望調査との比較

まず第1回からの違いを見ていきましょう。

進学希望率が96.6%から98.6%に上がったのは、この表にはありませんが「進学希望校未定者」が減ったためで、これは例年の動きです。

また、公立の希望率が下がり、私立、県外、定時制、通信制が上がりました。より現実的な進学先を希望するようになったことを示しています。

・卒業予定者数と進学希望者数

年度卒業予定者数進学希望者
第1回調査(’22年10月)63,42961,243 (96.6%)
第2回調査(’22年12月)63,42762,513 (98.6%)
※()内は卒業予定者数に占める割合

・教育課程別進学希望者数

年度全日制志望定時制志望通信制志望
第1回調査56,732 (89.4%)750 (1.2%)2,449 (3.9%)
第2回調査56,798 (89.5%)943 (1.5%)3,406 (5.4%)
※()内は卒業予定者数に占める割合

・国公立私立/県内外進学希望者数

年度県内国立県内公立県内私立県外
第1回調査274 (0.4%)42,476 (67.0%)10,158 (16.0%)3,824 (6.0%)
第2回調査303 (0.5%)40,528 (63.9%)11,489 (18.1%)4,478 (7.1%)
※()内は卒業予定者数に占める割合

過去5年間の進路希望調査状況(概要)

次に過去5年間の推移から特徴を挙げてみましょう。

全日制希望率の下降傾向に歯止めはかからず、今回ついに90%を切りました。一方で通信制希望率が5%台まで上がり通信制志向が続いています。

二つ目の特徴は公立高校の希望率が下がっており公立離れが進んでいるところです。私立高校の希望率は2019(平成31)年度、2020(令和2)年度と上昇しましたが以降は横ばいで、公立の減少分を私立高ではなく通信制が受け入れているような形です。

・卒業予定者数と進学希望者数の推移(第2回調査・過去5年分)

年度卒業予定者数進学希望者
201864,01463,187 (98.7%)
201963,09562,241 (98.6%)
202061,74260,929 (98.7%)
202163,36862,496 (98.6%)
202263,42762,513 (98.6%)
※()内は卒業予定者数に占める割合

・教育課程別進学希望者数(第2回調査・過去5年分)

年度全日制志望定時制志望通信制志望
201859,293 (92.6%)806 (1.3%)1,799 (2.8%)
201958,038 (92.0%)934 (1.5%)1,945 (3.1%)
202056,315 (91.2%)883 (1.4%)2,414 (3.9%)
202157,430 (90.6%)865 (1.4%)2,894 (4.6%)
202256,798 (89.5%)943 (1.5%)3,406 (5.4%)
※()内は卒業予定者数に占める割合

・国公立私立/県内外進学希望者数(第2回調査・過去5年分)

年度県内国立県内公立県内私立県外
2018196 (0.3%)44,392 (69.3%)10,205 (15.9%)4,500 (7.0%)
2019190 (0.3%)42,460 (67.3%)10,713 (17.0%)4,675 (7.4%)
2020163 (0.3%)40,408 (65.4%)11,281 (18.3%)4,463 (7.2%)
2021217 (0.3%)41,261 (65.1%)11,433 (18.0%)4,519 (7.1%)
2022303 (0.5%)40,528 (63.9%)11,489 (18.1%)4,478 (7.1%)
※()内は卒業予定者数に占める割合

公立高校の学科別希望倍率

次に公立高校の学科別希望倍率を見てみましょう。

第1回調査(10月)と第2回調査(12月)の結果を比較してみると下の表の様になります。

・2023年度入試公立高校の学科別希望倍率

第1回調査(’22年10月)第2回調査(’22年12月)
普通科1.281.20
農業科0.880.91
工業科0.830.84
商業科0.690.76
家庭1.181.13
外国語1.000.98
理数1.561.65
総合0.910.92
1.181.12
※<>は実際の入試の志願締め切り時の倍率

第1回の調査より普通科の倍率が下がり、農業科、商業科、理数科などが上がって普通科から専門学科へ移動したような動きになりました。ここでも第1回の調査時から志望校選択が進み、より自分に合った現実的な志望校を選ぶようになった結果が現れたといえます。

次に、過去5年間の第2回進路希望調査の結果を比較してみてみましょう。

・公立高校の学科別希望倍率(第2回調査・過去5年分)

2022年12月
(2023入試)
2021年12月
(2022入試)
2020年12月
(2021入試)
2019年12月
(2020入試)
2018年12月
(2019入試)
普通科1.201.19 <1.15>1.19 <1.14>1.20 <1.15>1.24 <1.20>
農業科0.910.93 <0.92>0.91 <0.95>0.99 <1.00>1.05 <1.07>
工業科0.840.93 <0.93>0.90 <0.91>1.00 <1.02>0.98 <1.01>
商業科0.760.85 <0.96>0.80 <0.92>0.88 <1.03>0.82 <0.96>
家庭1.130.94 <0.90>1.03 <0.97>0.97 <0.84>1.18 <1.08>
外国語0.981.06 <1.26>1.02 <1.20>1.03 <1.29>1.35 <1.55>
理数1.651.54 <1.93>1.50 <1.93>1.34 <1.65>1.43 <1.87>
総合0.920.92 <0.93>0.96 <0.95>1.03 <1.08>1.02 <1.02>
1.121.12 <1.10>1.12 <1.10>1.15 <1.12>1.18 <1.16>
※<>は実際の入試の志願締め切り時の倍率

今回の第2回の調査結果を過去のものと比較すると、全体の倍率は3年連続で1.12倍となり低めの倍率が続くとになりました。このままで推移すると実際の入試でも令和4年度、令和3年度入試同様1.10倍程度になりそうです。

普通科の倍率は0.01ポイントとわずかですがアップし、平成31年12月調査時と同じになりました。従って、普通科は前年度と同じ1.15倍か、やや上がって1.16倍程度の倍率になると予想されます。

専門学科は農業科が令和2年12月と同じですがこの5年間で最も低く、工業科、商業科はもっとも低いだけでなく、それぞれ前年度より0.09ポイントと大幅にダウンしました。また、外国語科は0.08ポイントダウンし、1倍を切ってしまいました。

これらの結果から今春の入試は普通科志向、専門学科離れがより進行した入試になると予想されます。

各公立校の志望状況(主要進学校)

次に各校の希望状況を見ていきましょう。

・主要な公立進学校の志望状況

学校名2023年度入試
第1回調査
2023年度入試
第2回調査
2022年度入試
第2回調査
2022年度入試
(志願締切時)
県立浦和566 (1.58)549 (1.53)491 (1.37)503 (1.41)
浦和第一女子468 (1.31)458 (1.28)493 (1.38)549 (1.53)
大宮678 (2.13)548 (1.72)543 (1.71)491 (1.54)
春日部354 (0.99)386 (1.08)377 (1.05)457 (1.28)
県立川越539 (1.51)502 (1.40)523 (1.46)538 (1.5)
川越女子458 (1.28)469 (1.31)480 (1.34)484 (1.35)
熊谷315 (0.99)320 (1.01)319 (1.00)340 (1.07)
熊谷女子315 (0.99)327 (1.03)340 (1.07)340 (1.07)
越谷北455 (1.43)401 (1.26)502 (1.58)477 (1.50)
不動岡459 (1.28)466 (1.30)431 (1.20)438 (1.22)
松山238 (0.86)250 (0.90)294 (1.06)280 (1.01)
533 (1.68)474 (1.49)487 (1.53)468 (1.47)
市立浦和791 (3.30)685 (2.85)673 (2.80)528 (2.20)
※数値はそれぞれ進学希望者/志願確定者数、()内は倍率

県立浦和は第1回の調査時より微減で留まり、1.5倍台の高倍率を維持しました。前年度同期の調査時より約60人多く、3年前とほぼ同じ希望状況です。この時は実際の志願締め切り時の倍率も1.5倍台まで上がったことから、今春の入試でも1.5倍台の厳しい入試になりそうです。

浦和第一女子も第1回目とほぼ同じ状況ですが、前年度同期より35人、倍率は0.1ポイント下がりました。2022(令和4)年度の入試では、調査時より志願者が増加し1.5倍台まで上がったことから、今回も今後志願者が増える可能性があります。

大宮は第1回より希望者が130人減少し倍率は前年同期とほぼ同じになりました。この3年間、希望時の倍率は1.7倍台が続きますが、2021(令和3)年度と2022(令和4)年度の志願倍率は1.5倍台に下がったので今春も同様の入試状況になりそうです。

春日部は第1回の定員割れ状態からは抜けたしたものの、まだ春日部としては低い倍率で前年度同期と似たような希望状況で留まっています。前年度入試のように今後志願者は増加すると見込まれますが、1.3倍前後の入試になりそうです。

この第2回調査時の県立川越の倍率は、2019(平成31)年12月より1.45→1.40→1.46→1.40倍と推移し、実際の入試は2020(令和2)年度入試より1.46→1.37→1.50倍と連動して上がったり下がったりしています。従って、今回も実際の入試では前年度の1.50倍よりやや下がると見込まれます。

川越女子も調査時の倍率と実際の倍率は連動しているため、今回の結果を当てはめると実際の志願倍率は1.3倍台前半になりそうです。

熊谷は2020(令和2)年度入試より低倍率入試が続いています。希望調査でも1.05→0.93→1.00→1.01倍と1倍前後で推移しています。今回も前年度同期の希望者数とほとんど変わらないことから実際の入試も前年度並みの1.1倍程度になると予想されます。

熊谷女子は前年度は希望時の倍率と実際の志願倍率が同じでしたが、その前の年は希望時が0.99倍で志願倍率は1.13倍とずれが生じています。従って、今回の結果がそのまま実際の入試に反映するとは限らないので1.1倍程度を想定しておいた方がいいかもしれません。

越谷北の2022(令和4)年度入試は受検生の3割が不合格になる激戦でした。第1回目の調査ではそれでも1.4倍台の高い倍率でしたが、第2回目になると高倍率を避ける傾向が生じ1.2倍台で落ち着きました。実際の入試でも1.2倍程度の倍率が予想されます。

不動岡の入試の志願倍率は2019(平成31)年度より1.33→1.23→1.33→1.22倍と上がったり下がったりする隔年現象の動きがあり、今春は倍率アップの年に当たります。今回の希望調査でも前年度同期より倍率アップしているので、実際の入試でも1.3倍程度の倍率になりそうです。

松山の志願倍率も隔年現象の動きがあり、今春は倍率ダウンの年に当たっています。前々年度の第2回調査時は0.88倍で実際の入試も0.90倍と定員割れとなり、理数科から第二志望者を受け入れました。今回の調査でも前々年度に近い0.90倍になったことから、定員割れになる可能性があります。

も隔年現象があります。2019(平成31)年度からの志願倍率は1.47→1.53→1.35→1.47倍と上がったり下がったりしています。しかし希望調査では1.72→1.79→1.63→1.53→1.49倍と下降傾向になっており必ずしも実際の入試と連動しているとはいえません。ただ隔年現象からすると今春は倍率ダウンの年に当たり、希望調査でも前年度同期より若干ダウンしているので1.3~1.4倍程度まで下がる可能性はあります。

市立浦和は第1回から希望者が100人以上減少し倍率は2.85倍まで下がりましたが、それでも最近の5年間で最も高い倍率です。実際の入試を見ても前年度の希望調査時の倍率1.80倍に対し志願倍率は2.20倍で6年ぶりに2倍台まで上がりました。今春の入試でも前年度以上の高倍率になる可能性があり激戦になることは間違いないでしょう。

各公立校の志望状況(主要進学校)

毎年高倍率になる学校はどのような希望状況になったのでしょうか。

・例年高倍率となる立高校の志望状況

学校名2023年度入試
第1回調査
2023年度入試
第2回調査
2022年度入試
第2回調査
2022年度入試
(志願締切時)
伊奈学園総合1027 (1.44)955 (1.34)858 (1.20)852 (1.19)
浦和西752 (2.10)609 (1.70)682 (1.91)572 (1.60)
川口北416 (1.16)423 (1.18)374 (1.04)463 (1.29)
川越南758 (2.12)612 (1.71)630 (1.76)509 (1.42)
所沢659 (1.84)557 (1.56)514 (1.44)489 (1.37)
所沢北551 (1.73)476 (1.50)522 (1.64)454 (1.43)
和光国際395 (1.66)359 (1.51)383 (1.61)343 (1.44)
川口市立1,025 (3.66)752 (2.69)709 (2.53)523 (1.87)
※数値はそれぞれ進学希望者/志願確定者数、()内は倍率

伊奈学園総合の今回の希望倍率1.34倍は最近の5年間でもっとも高い倍率です。2022(令和4)年度入試では学級増(元の18学級募集に戻した)に吸収されて若干倍率が下がったので、今回はその反動と前年度から始まった人文、理数、語学などの5学系を「普通科系」として選択する形に変わり志願しやすくなったことが希望者増につながったのではないでしょうか。この結果からすると実際の入試では厳しい入試になりそうです。

浦和西は1回目の調査時より希望者が約140人減少し倍率も1.70倍にダウンしました。2022(令和4)年度入試では倍率アップし受検生の3分の1に当たる約200人が不合格になる激戦でした。今回はその反動が見られており、実際の入試でも倍率は下がって1.4倍程度になりそうです。

川口北は志願倍率に隔年現象の動きがあり、2019年度より1.29→1.41→1.00→1.29倍と上がったり下がったりしています。この流れからすると今春は倍率ダウンの年に当たりますが、今回の希望調査では前年度より志願者は増えています。進路希望調査の動きと実際の入試は連動していることから、倍率アップする可能性が高いようです。

川越南の2021(令和3)年度入試は、志願倍率が1.7倍台まで上がり受検生の約4割が不合格になる激戦でした。しかし翌2022(令和4)年度入試はその反動で志願倍率は1.4倍台で落ち着きました。今回の希望調査でもその2022年度入試の時に近い希望者数になっていることから、実際の入試でも前年度並みの1.4倍程度になりそうです。

所沢は要注意です。2022(令和4)年度入試で倍率が1.22→1.37倍にアップしたことから、今春の入試では倍率ダウンが予想されましたが、今回の希望調査では前年度同期より40人以上多く、倍率も1.56倍に上がっています。このままで推移すると実際の入試では1.5倍近いところまで上がるかもしれません。

所沢北は逆にややダウン、2021(令和3)年度、2022(令和4)年度と1.4倍台で厳しい入試が続いたことからやや敬遠されているようです。実際の入試では1.3倍台で落ち着くかもしれません。

和光国際は2022(令和4)年度入試で志願倍率が1.13→1.44倍に急騰し受検生の3割が不合格になる厳しい入試になりました。今回の希望調査では倍率は下がっていますが、この希望者数では前々年度の倍率には戻らず1.3倍程度は確保しそうです。

川口市3校の統合校川口市立は開校高い人気を得ています。2021(令和3)年度、2022(令和4)年度と志願倍率が1.8倍台となり受検生の4割以上が不合格になる激戦が続います。今回の希望調査の結果ではさらに倍率が上がっており倍率が下がる見込みはありません。令和4年度より文科省からSSHの指定を受けたことも希望者増に影響を与えているようです。

各公立校の志望状況(学級減となる学校)

学級減になる学校の状況を見てみましょう。

・学級減となる公立高校の志望状況

学校名2023年度入試
第1回調査
2023年度入試
第2回調査
2022年度入試
第2回調査
2022年度入試
(志願締切時)
上尾鷹の台198 (1.00)208 (1.05)250 (1.05)250 (1.05)
朝霞381 (1.2)355 (1.12)379 (1.06)344 (0.96)
浦和北493 (1.55)462 (1.45)394 (1.1)385 (1.08)
大宮東248 (1.04)214 (0.90)217 (0.78)232 (0.83)
桶川259 (0.93)258 (0.93)309 (0.97)317 (0.99)
春日部女子252 (1.06)239 (1.00)241 (0.87)273 (0.98)
川口467 (1.47)399 (1.25)464 (1.30)417 (1.16)
川越西385 (1.21)367 (1.15)340 (0.95)331 (0.92)
越ケ谷639 (2.01)557 (1.75)577 (1.61)493 (1.38)
志木321 (1.35)288 (1.21)273 (0.98)301 (1.08)
庄和180 (1.13)159 (1.00)142 (0.72)173 (0.87)
草加南296 (1.24)261 (1.10)294 (1.06)302 (1.09)
富士見85 (0.43)109 (0.55)137 (0.58)219 (0.92)
※数値はそれぞれ進学希望者/志願確定者数、()内は倍率

上尾鷹の台は2021(令和3)年度の学級減のときは第2回希望調査で1.38倍、実際の入試の志願倍率は1.17倍でした。今回の希望調査では前年度同期より約40人減って倍率は1.05倍でした。学級減による倍率アップを敬遠したようです。今後希望者は増えるかもしれませんが、2021年度のようなことはないと考えられるので1.1倍前後の倍率になる見込みです。

朝霞も希望調査では希望者が減りましたが倍率はアップ、前年度入試で受検生全員が合格したので学級減になってもそれほど敬遠されずに済んだ形です。このままで推移すると、実際の入試では1.1~1.2倍程度になりそうです。

浦和北は2021(令和3)年度、2022(令和4)年度と1.0倍台で緩やかな入試が続いたことから、今回の希望調査では学級減での募集にもかかわらず希望者が前年度同期より約70人増加し倍率もアップしました。今春の入試では倍率アップは確実で1.2~1.4倍程度になる見込みです。

大宮東は2021(令和3)年度、2022(令和4)年度と定員割れで受検生全員が合格しました。今回の希望調査では学級減にもかかわらず希望者は前年度同期とほぼ同じで倍率は上がりましたが1倍には達しませんでした。今春の入試でも1倍前後になりそうです。

桶川は3年連続で募集人員の増減を繰り返しています。志望者数もそれに合わせて増減し、実際の入試では1倍前後の倍率になっています。今回の調査でも希望者が減少し前年度同期とほぼ同じ倍率でした。実際の入試でも例年通り1倍前後の倍率になる見通しです。

春日部女子は前年度の定員割れ全入の反動があり、学級減でも希望者数は前面度同期とほとんど変わりませでした。倍率は1.00倍でしたが、実際の入試ではさらに志願者が増加する傾向があるため、1倍を超える可能性もあります。

川口は2020(令和2)年度入試から3年間、1.1倍台で川口としては緩やかな入試が続いています。今回の調査でも学級減の影響で希望者は大幅に減少し、倍率は前年度同期よりややダウンしました。今春の入試でも低めの倍率になりそうです。

川越西は前年度の定員割れ全入の反動で学級減にも関わらず希望者は前年度同期より増加しました。倍率は前々年度と同じ1.15倍ですが、この年は志願者が減って緩やかな入試になっています。今春も同様の動きになるのかわかりませんが、今後志願者が増加して高倍率になる可能性は低そうです。

越ケ谷は募集学級の増減に合わせて志願者数も増減しており、2020(令和2)年度から2022(令和4)年度までの3年間、1.3倍台で安定しています。今春はもとの8学級募集に戻ることから今回の調査でも希望者は前年度同期より減りました。実際の入試でも例年の倍率になりそうです。

志木は2022(令和4)年度入試で6学級募集から7学級に戻しましたが、志願者は増えずに1.0倍台の低めの倍率でした。今春はまた6学級募集になりますが今回の調査では前年度同期より増えています。倍率も1.2倍台に上がっており、実際の入試でも倍率アップする可能性が高いと予想されます。

庄和は2021(令和3)年度、2022(令和4)年度と定員割れになり受検生全員が合格する緩やかな入試が続きました。今回の調査では希望者は前年度同期より若干増え倍率は1.00倍となり、近年では最も高い倍率になっています。実際の入試でも1倍前後の倍率が予想されます。

草加南は2021(令和3)年度、2022(令和4)年度と2年連続で1.0倍台の低めの倍率で推移しています。今春はもとの6学級募集にもどりますが、今回の希望者数はそれに合わせて前年度同期より減り、倍率はほぼ前年度並みでした。実際の入試でも1.1倍程度になるのではないでしょうか。

富士見は5年連続で受検生全員合格しています。今回の希望調査でも学級減に伴い希望者も減って倍率は前年度同期とほぼ同じ0.55倍でした。しかし例年希望調査後に志願者が増えるので実際の入試では1倍近いところまで上がると予想されます。

各公立校の志望状況(その他注目の学校)

上記のほかの注目校を何校か取り上げてみましょう。

・その他注目校の志望状況

学校名2023年度入試
第1回調査
2023年度入試
第2回調査
2022年度入試
第2回調査
2022年度入試
(志願締切時)
飯能225 (0.81)245 (0.88)
児玉38 (0.48)46 (0.58)
上尾515 (2.16)416 (1.75)323 (1.36)248 (1.04)
春日部東304 (0.96)286 (0.90)314 (0.99)335 (1.05)
熊谷西450 (1.62)367 (1.32)366 (1.32)320 (1.15)
越谷南711 (2.24)579 (1.82)568 (1.79)447 (1.41)
坂戸422 (1.33)395 (1.24)346 (1.09)342 (1.08)
本庄389 (1.22)358 (1.13)359 (1.13)366 (1.15)
市立川越413 (2.95)281 (2.01)350 (2.50)219 (1.56)
市立浦和南595 (1.86)535 (1.67)577 (1.80)477 (1.49)
市立大宮北475 (1.70)377 (1.35)399 (1.43)309 (1.10)
※数値はそれぞれ進学希望者/志願確定者数、()内は倍率

新生飯能は第1回の希望調査よりは増えたものの1倍を超えることができませんでした。新校としてどのような入試になるのか不透明であるため様子見となっているようです。今回のこの希望状況を見てさらに志願者は増加すると見込まれますが低めの倍率での入試になると予想されます。

新生児玉も普通科のほか専門学科も1倍を切り、新校としての初年度の入試は比較的緩やかな入試になりそうです。

上尾は隔年現象があり、志願倍率は2019(平成31)年度より1.50→1.01→1.23→1.04倍と推移しています。今春は倍率アップの年に当たりますが、今回の希望調査でも前年度同期より約90人多い1.75倍にアップしており、実際の入試でも上がる可能性が高いと見込まれます。

春日部東は志願倍率が下降傾向です。2019(平成31)年度より1.25→1.13→1.13→105倍と推移して、2022(令和4)年度は近年になく緩やかな入試でした。今回の希望調査でも希望者の減少傾向は変わらず、このままで推移すると実際の入試では定員割れになる恐れもあります。

熊谷西は希望調査時の倍率が高くても実際の入試では1.1倍程度で落ちくことが多い学校です。今回は前年度と同じ1.32倍だったので、実際の入試も前年度と似たような倍率になる可能性が高いでしょう。

越谷南の2022(令和4)年度入試は志願倍率が1.32→1.41倍にアップし、受検生の約3割が不合格になる厳しい入試でした。今春の入試はその反動が予想されるところですが、今回の希望調査では前年度同期より希望者が若干増加し倍率は下がりませんでした。従って今春も高倍率が予想されます。

坂戸はこの2年間、低めの倍率で坂戸としては緩やかな入試が続いていますが、今回の希望調査では前年度同期より希望者が約50人増加し倍率も1.2倍台に上がりました。実際の入試でも倍率アップが予想されます。

本庄は希望調査の結果が実際の入試に必ずしも反映されるわけではなく、年によって異なる動きになります。入試の志願倍率は2020(令和2)年度より1.15→1.27→1.15倍と推移しており、この流れをみると今春は倍率アップする可能性が高いと考えられます。今回の希望調査では前年度同期を同じ倍率でしたが、前年度よりやや高めの倍率を想定しておいた方がよいかもしれません。

市立川越は第1回調査より希望者が約130人減少し倍率もダウンしました。例年、希望調査時より実際の志願者はさらに減る傾向があるので、今春も減るのは確実と考えられます。今回の希望者数281人は2019年12月調査時と似たような人数(270人)なので、その時と同じ動きになれば志願倍率は1.2倍台まで下がるかもしれません。

市立浦和南の2022(令和4)年度入試は倍率が上がり、受検生の3割以上が不合格になる厳しい入試でした。今春はその反動が予想され、今回の希望調査でも前年度同期より約40人減り倍率も下がっていることから実際の入試でも倍率は下がる見込みです。

市立大宮北の志願倍率は2020(令和2)年度より1.41→1.35→1.10倍と2年連続で下がっています。今春は反動で希望者が増加する可能性がありましたが、今回の調査結果では逆に減りました。このままで推移すると実際の志願倍率も下がるかもしれません。

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