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2023(令和5)年度 千葉県公立高入試志願確定状況について

入試情報

2023.02.28

2023.02.28

千葉県の公立高校受験の仕組みや選抜方法

2月17日、千葉県公立高入試の志願確定状況が発表されました。

どのような状況になったのかみていきましょう。

詳細は以下のページをご覧ください。

「入学志願者確定数について(詳細資料)」及び「高等学校別志願者確定数一覧」について/千葉県 (chiba.lg.jp)

全日制全体の志願確定状況

全日制の志願確定状況をみると、募集人員30,960人に対して、志願確定数は34,793人、志願確定倍率は1.12倍となり前年度よりややアップしました。

今の入試制度になった2021(令和3)年度からは2年連続で上がっています。

しかしこれは中学校卒業予定者の数が前年度並み(80人増)だったのにもかかわらず公立高の募集人員を360人減らしたからです。生徒数に対する志願確定者数の割合は65.4%から65.5%とほとんど変わっていません。

従って、今年度の倍率アップは公立志望者の増加を必ずしも表していません。

しかし倍率が若干上がったため1倍未満の定員割れの学校は2021(令和3)年度より71校107校→62校99学科→57校89学科と減少傾向になっています。

202320222021
募集人員30,96031,32030,920
志願者数34,94634,82633,627
志願倍率1.131.111.09
志願確定数34,79334,63733,517
志願確定倍率1.121.111.08

学科別の志願確定状況

続いて学科別に見ていきましょう。

<学科別志願確定状況>

2023倍率2022倍率2021倍率
普通科1.15
(28,158/24,480)
1.121.09
農業科0.83
(731/880)
0.750.89
工業科0.83
(992/1,200)
0.870.90
商業科0.98
(1,334/1,360)
0.961.00
家庭科0.98
(236/240)
1.031.01
理数科1.11
(398/360)
1.241.19
国際系学科1.25
(499/400)
1.231.30
総合学科1.26
(2,010/1,600)
1.301.25
※()内の分母は募集人員、分子は志願確定数

学科別でみると、普通科は2年連続で上がっていますが、農業科は前年度の低倍率の反動で上がり、工業科は下降傾向、商業科国際系学科も前年度の倍率ダウンの反動が見られましたが今年度は微増で留まりました。家庭科理数科総合学科は逆で前年度に倍率アップしており、今年度は下がっています。

理数科をみると、佐倉(1.48→1.85→1.48倍)、成東(1.03→1.15→0.60倍)、長生(0.78→1.35→1.10倍)、木更津(1.33→1.03→1.33倍)は倍率が上がったり下がったりしています。また(1.78→1.58→1.15倍)、佐原(0.85→0.80→0.68倍)、匝瑳(0.35→0.25→0.23倍)は下降傾向で、これらの動きにより理数科全体の倍率が下がったということです。

総合学科では小金(1.51→1.82→1.53倍)、八街(0.90→1.03→0.88倍)、大原(0.66→0.48→0.69倍)の3校で倍率が上下しており、安房拓心(0.96→0.80→0.73倍)と君津青葉(0.94→0.73→0.65倍)の2校は下降傾向、ただ幕張総合(1.48→1.54→1.58倍)1校だけが上昇傾向になっています。

このように専門学科・総合学科では多くの学科で前年度と逆の動きになりましたが、普通科は前年度よりさらに倍率が上がりました。普通科の志願確定者数の生徒数に対する割合は前年度の52.6%から53.0%へとアップしており、普通科へ志願者が集中したからです。この結果、倍率の底上げが図られ、定員割れ校は2021(令和3)年度より48→39→34校と減ってきています。

しかし、普通科の中では専門学科や総合学科のように前年度の動きに影響された志願状況を示す学校が多くあります。

上位難関校の状況

ここでは進学指導重点校などの上位難関校の状況を取り上げて見ていきましょう。

下記の14校のうち倍率ダウンしたのは9校で、全体的には難関校離れの志願状況になっています。このうち、県立千葉千葉東船橋(普)柏(普)佐倉(普)などは前年度に倍率アップしており、その影響によるものと考えられます。

逆に匝瑳(普)安房(普)は前年度に倍率ダウンしており、今年度はその反動で上がったような形です。匝瑳は2023(令和5)年度より制服が変わることも影響したかもしれません。

<進学指導重点校及び各地域の上位難関校の状況(普通科のみ)>

2023倍率2022倍率2021倍率
県立千葉 1.58(380/240)1.691.50
千葉東 1.34(429/320)1.651.34
船橋(普) 1.78(569/320)1.831.76
薬園台(普) 1.46(409/280)1.411.28
東葛飾 2.00(480/240)1.861.82
柏(普) 1.32(370/280)1.421.31
佐倉(普) 1.41(395/280)1.601.50
佐原(普) 1.02(245/240)1.081.00
匝瑳(普) 1.05(209/200)0.871.03
成東(普) 0.98(235/240)1.151.14
長生(普) 1.07(257/240)1.301.11
安房 1.08(259/240)1.011.07
木更津(普) 1.25(351/280)1.511.17
市立千葉(普)1.71(480/280)1.581.49
※()内の分母は募集人員、分子は志願確定数

前年度の2022(令和4)年度は新入試制度の2年目で、様子も分かっていたことから難関校への挑戦が増え、今年度はそれによる高倍率が敬遠されたということでしょう。

そんな中で薬園台(普)東葛飾市立千葉(普)は2年連続で倍率アップしました。

薬園台は校舎の改修工事が始まり、2023(令和5)年度入学生は高2まで仮設校舎での生活になる予定です。しかしそのような環境の変化があっても志願者が増加するほど高い人気があるようです。

東葛飾は学校設定検査を作文から県立千葉と同様「思考力を問う問題」に変更、配点も同じ100点にしました。そのため県立千葉の高倍率を敬遠した受検生が移動しやすくなったのかもしれません。

市立千葉は千葉東の高倍率を敬遠した受検生が集まったようです。

また成東(普)は前々年度(1.14倍)、前年度(1.15倍)とほぼ同倍率でしたが今年度はダウン、東金(普)に移動したようです。

今年度学級減になった学校の志願状況

次に、今年度学級減になった学校の志願状況を確認しておきましょう。

募集人員が削減されれば倍率アップする可能性が高くなります。今年度も下の表のように沼南が前年度と同じ、市原八幡が0.01ポイントアップで留まった以外倍率は上がりました。

ただ多くの学校で志願者は減少しており、増えたのは鎌ヶ谷西(+11人)、流山南(+43人)、佐倉東(+7人)の3校だけでした。

鎌ヶ谷西は制服が変わるのでその影響と思われ、流山南は野田中央からの移動があったようです。

<募集人員を減らした学校の状況>

2023倍率2022倍率2021倍率
船橋北 0.70(140/200) 0.590.94
松戸(普) 1.35(270/200) 1.191.06
鎌ヶ谷西 0.68(135/200) 0.520.63
沼南 0.36(58/160) 0.360.67
流山南 1.01(283/280) 0.750.73
佐倉東(普) 1.08(173/160) 0.830.98
四街道北 1.20(287/240) 1.141.18
市原(普) 0.58(46/80) 0.530.62
市原八幡1.04(208/200)1.031.03
※()内の分母は募集人員、分子は志願確定数

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