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【2025年度入試】千葉県「私立高志願状況(前期)について」

入試情報

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2025.01.31

2025.01.31

千葉県の公立高校受験の仕組みや選抜方法

1月15日に千葉県私立高等学校の入学者選抜試験志願状況(前期選抜)が発表されました。概要は以下の通りです。

※志願者数と倍率については1月14日時点のものです。また、2023年度と2024年度の集計はそれぞれ県教委のホームページで発表された時点(2024年は1月11日、2023年度は1月10日)となります。今回発表されたページの数字とは異なりますのでご了承ください。

令和7年度千葉県私立高等学校に係る志願状況等の詳細については下記ページをご確認ください。https://www.pref.chiba.lg.jp/gakuji/press/2024/r7nyuushi-zenki.html

1.全体の状況(全日制の課程)

202520242023
学校数53校53校53校
募集人員12,492人12,470人12,516人
志願者数49,414人51,285人50,711人
志願倍率3.96倍4.11倍4.05倍

2025年度の募集校は53校で変わらず募集人員は前年度に比べ22人増、志願者数は1、871人減、倍率は0.15ポイントダウンしました。
倍率は3.96倍で、近年では2020年度の3.98倍以来の低い倍率になりました。2021年度に公立高校入試の制度変更が行われて以降、私立志向の動きがみられましたが、今年度は出願基準をアップする学校が増えた影響で志願者が減少し倍率ダウンにつながったようです。

2.高倍率の高校ベスト10

ベスト5は昨年と同じで学力上位校が占めています。しかし倍率は下がっていて、市川(10.30→9.52倍)と芝浦工大柏(10.00→9.24倍)は10.0倍を切りました。一方で、6位以下の学校は倍率がアップしています。日本大学習志野(7.21→7.46倍)、我孫子二階堂(6.72→7.30倍)、秀明八千代(5.89→6.24倍) で倍率がアップしたほか東京学館船橋(5.81→6.88倍)が6倍台に上がりランクインしました。

難関校からの中堅上位校へ移動しているような動きです。

3.トップ校の動向

トップ校の全体では志願者数は240人減、倍率も0.94ポイントダウンしました。3校とも志願者数が減って倍率が下がっています。3校合わせた志願者数は4年ぶりに3,000人を割りました。先にもふれたように学力上位校は敬遠傾向が見られ、このトップ3校も前年度比で5~10%程度減少しました。私立難関校への挑戦を避け、公立の併願として確実に合格できる私立高のみへ志願していると考えられます。

渋谷教育学園幕張

渋谷教育学園幕張は、13.0~14.0倍台の高倍率が続いていましたが、今年度はコロナ禍で倍率が下がった2021(R3)年度の12.38倍よりも低い12.02倍になりました。志願者数も77人減で600人台まで落ちこんでいます。前年度の入試では男子の合格者が絞られ、実質倍率が近年にない3倍台に上昇したことも志願者数に影響を及ぼしたのかもしれません。

渋谷幕張学園中学校・高等学校

昭和学院秀英

昭和学院秀英は、志願者数69人減で倍率は14.48倍、前年度より0.86ポイントダウンしました。2022(R4)年度に定員増で倍率が緩和されましたが、それでも15.0倍台で推移してたので今年度は近年でもっとも低い倍率となっています。前年度までの入試では実質倍率は下降傾向が続いており、今年度もあまり高い競争率にはならないかもしれません。

昭和学院秀英中学校・高等学校

市川

市川は、志願者数92人減で倍率は9.52倍、前年度より0.78ポイントダウンしました。2020年度に定員増で倍率が緩和され、コロナ禍以降は10.0倍台で推移していましたが、今年度は久しぶりに10倍を切りました。昭和学院秀英と同様、実質倍率は下がりつつあります。

市川中学校・高等学校

4.大学附属校(一部)の動向

日本大学習志野

日本大学習志野は志願者が96人増加し2,762人、倍率は7.46倍で前年度より0.25ポイントアップしました。前年度は入試日を増やした影響で志願者が700人以上増加しており、今年度も大きな変更がなかったため志願者が増加しています。難関校を敬遠した層が集まっている可能性があります。

日本大学習志野高等学校

千葉日本第一

千葉日本第一は志願者が25人減で553人、倍率は4.61倍で前年度より0.21ポイントダウンしました。前年度、進学コースの推薦入試復活や加点制度の拡大により受験生が集まった反動で、今回はやや倍率が下がっています。

千葉日本大学第一中学・高等学校

東海大浦安

東海大浦安は志望者14人増(610→624人)で倍率も0.06ポイントアップし、2.50倍になりました。募集要項は大きな変更はありません。例年倍率が上下していて、今年度は減少の年でしたが上位層から移動があったのか逆に微増しています。

東海大学付属浦安高等学校・中等部

東海大市原望洋

東海大市原望洋は志望者72人増(615→687人)で倍率も0.23ポイントアップ。2.0倍台は近年にない高倍率です。例年隔年現象の動きがありましたが、この2年間は連続で倍率が上昇しています。出願要件など募集要項の変更はないため市原中央からの移動があったのかもしれません。東海大学付属市原望洋高等学校

5.注目校の志望状況

入試制度の変更や募集定員の変更は、志願者数の増減や倍率の変化に大きく影響します。

今年度は、公立高入試の一本化で、私立志望の需要が高まったことにより、入学者を絞るため内申基準をアップした学校が多くありました。では、どのような影響があったか見てみましょう。

千葉英和

千葉英和は普通科が1,323人減で志願者数が880人に激減、倍率も6.88倍から2.75倍に低下しています。これは、特進文理コースと総進文理コースの出願基準アップと併願基準を廃止したためです。この志願者数の減少は他の学校の志願状況にも強く影響していて、八千代松陰では進学とIGSコースの基準をアップしたにも関わらず志願者数が109人増、秀明八千代でも国際英語コースと文理進学コースで基準を上げましたが志願者数は同じく109人増、東京学館船橋では普通科の志願者数が128人増えています。千葉英和は2024年度も基準を上げており近年急激にレベルアップしている学校のひとつです。千葉英和高等学校

千葉商科大

千葉商科大は普通科が志願者数289人減、倍率も2.92倍で前年度より1.41ポイントダウンしています。2月に実施されていた後期入試が廃止され、一般第3回入試として1/30の日程が追加されました。後期日程が廃止されたため志願者が増えるかと思われましたが、全コースで出願基準アップ、特選コースと総進コースでは基準を5科のみとした影響が大きく志願数は激減しています。千葉商科大学も毎年のように基準を上げておりレベルアップしています。

千葉商科大学付属高等学校

千葉経済大

千葉経済大は前年度の志願者数が1,324人で例年以上の高倍率になりました。今年度は併願の志願者を絞るため、普通科と商業・情報科で併願基準をアップしています。それにより普通科では志願者数が290人減で1,034人、倍率は3.45倍で前年度より0.96ポイントダウン、商業・情報科では合わせて148人減で446人、倍率は2.03倍で前年度より0.67ポイントダウンしました。千葉明徳が志願者数203人増になっているので千葉経済の志願者数減の影響を受けていると考えられます。

千葉経済大学附属高等学校

千葉黎明

千葉黎明も志願者数192人減で781人、倍率も3.31倍で前年度より0.81ポイントダウンしています。各コースで内申基準をアップしたことが影響しているようです。千葉黎明の応募者数減も東京学館(156人増)、千葉学芸(70人増)に影響していると考えられます。

千葉黎明高等学校

東京学館浦安

東京学館浦安は国際教養と総合進学の併願基準をアップ、その結果志願者は296人減で1,492人、3.47倍で前年度比0.69ポイントダウンしました。この影響が不二女子などに及んでいます。

東京学館浦安高等学校

桜林

桜林は94人減で506人、倍率は0.59ポイントダウンし3.16倍になりました。千葉聖心などに影響を及ぼしたと思われます。

桜林高等学校

茂原北陵

茂原北陵はライフデザインコースで応募者数が20人増、志願者数は59人で倍率も1.48倍にアップしています。ライフデザインコースは家庭科「3」のみの内申基準から、9科の基準を定める変更がありましたが、共学化の影響が大きく希望者数が増加しています。一方で、基準をアップさせた普通科は志願者が減少しました。

茂原北陵高等学校

植草学園大学附属

植草学園大学附属は基準をアップしたものの普通科は102人増で772人、倍率は0.43ポイントアップし3.22倍になりました。基準アップによる流出よりも千葉経済大学からの移動の方が多かったのかもしれません。一方で同じく基準を上げた英語科は18人減になっています。

植草学園大学附属高等学校

このように、出願基準を上げた学校の多くは志願者減になったものの、八千代松陰や秀明八千代、植草学園大学附属などのように逆に増加したところもありました。

しかし、県内私立高の出願基準は全体的に上がっており、それが安全志向や私立高同士の併願の抑制につながり結果的に今回のように志願者減になったものと思われます。

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