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日比谷は激戦、戸山・国立は緩和――明暗分かれた「指定校別」の最新動向(1)

入試情報

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2026.04.17

2026.04.17

東京都立高校受験の仕組みや選抜方法

今回と次回で,2026(R8)年度都立高入試の概況を指定校別にみていくことにしましょう。

進学指導重点校

前年度の2025(R7)年度入試は,東京都の私立高に対する授業料軽減助成金制度の年収制限が撤廃されたことで一気に公立離れ・私立志向の入試になりました。そんな中,進学指導重点校の7校は人気を維持した学校が多くあり,私立志向の影響を強く受けることはありませんした。

しかし,今年度は逆に応募減が目立ち,近年にない低倍率に落ち込むところもでてきました。私立志向の波をこれら都立トップ校でさえ受けざるを得なかったのでしょうか。

重点校各校がどのような入試状況になったのかみていきましょう。

日比谷

※出題ミスにより追加合格がありましたが,上記のグラフの実質倍率と不合格者数は当初に発表された人数で計算しています。

重点校の多くが応募減になる中で,日比谷は逆に増加傾向になっています。受検棄権率も22.9→21.9→19.2%と下がってきており,第一志望者の割合も増えているようです。これらの結果,グラフにあるように実質倍率は上昇し不合格者数も増え,今年度は受検生の3分の1が涙を呑む激戦でした。

戸山

戸山は前年度に応募増になり180人の不合格者がでる厳しい入試になったことが影響したのか,今年度は敬遠され前々年度並みの入試状況に戻っています。戸山を敬遠した受検生は青山や新宿,駒場などに移動したと考えられますが,私立志向によって中央大学や早稲田大学などの大学附属・系列校に流れた可能性もあります。

青山

青山は前年度に応募減になり,不合格者もやや減少したことから,今年度は反動が現れ実質倍率は前々年度並みに戻りました。今年度の入試は青山本来の入試状況といえるので私立志向の影響はさほど受けなかったと思われます。

西

西は2年連続で応募減になり,前年度と同じ緩やかな入試が続きました。不合格者がここまで少なくなったのは近年ではなく,前年度から私立志向の影響を強く受けていると考えられます。私立志向の高い地域にあるため,私立高に流れやすい環境といえます。

八王子東

八王子東は前年度に倍率アップした反動もありましたが,ここまで少ない不合格者数と低い実質倍率になったことは近年ではありません。応募者が減っても受検棄権率は6.4→6.8→7.8%と高いままなので私立高に流れていると考えられます。もともと高倍率になりにくい地域にあり,重点校の中では倍率は低い方でしたが,それにしても今年度の入試状況は八王子東にしては異例といえるでしょう。

立川「普」

その一方で立川「普」は安定した入試が続いています。受検棄権率は8.2→7.5→6.8%と少しずつ下がってきており,第一志望者の応募が多いことを示しています。実質倍率は1.3倍台を維持し,不合格者も70人前後と大きな変動はありません。ここも私立志向の影響を受けているとはいえないようです。

国立

国立は前年度まで実質倍率1.4倍前後と安定した入試が続いていました。しかし今年度は56人の応募減になり,実質倍率は1.1倍台に急落,不合格者も大幅に減少しました。ここまで緩やかなになったのは近年ではありません。安全志向で武蔵野北や小金井北に移動したとも考えられますが,やはり私立志向の影響で中央大学附属や明治大学付属八王子,明治大学付属明治など私立の大学附属校に向かったと思われます。

進学指導特別推進校

進学指導特別推進校では応募増になったところが目立ちました。安全志向で重点校からの移動があったのかもしれません。一方で近年にない緩やかな入試になったところもあり明暗が分かれています。

小山台

小山台は2年連続応募増で6年ぶりに400人を超えました(412人)。不合格者数は増加傾向で,実質倍率も1.5倍台にアップ,受検生の3分の1が不合格になる激戦でした。重点校の戸山をはじめ三田や竹早,小松川からの移動があるのかもしれません。

駒場「普」

駒場「普」も応募者が増加し,不合格者が200人に迫っています。実質倍率も1.8倍台に上がり,近年でもっとも厳しい入試になりました。ただこの高倍率が引き金になったのか,受検棄権率は6.7→6.9→7.9%と増加しており,私立高への流れもみられました。
グラフの2025年度で,不合格者が減っているのに実質倍率が上がっているのは募集減になったからです。

小松川

小松川は2年連続応募減になり実質倍率も1.0倍台に下がりました。ここまで低い倍率になったのは近年ではありません。同じ都立の城東や小山台などへ移動したのかもしれませんが,受検棄権率が4.0→3.7→7.7%と前年度から倍増していることから,安田学園や専修大学松戸,日本大学習志野などの私立高に流れたと考えられます。

町田

町田は前年度に63人の大幅な応募減になり,実質倍率が1.10倍に下がって不合格者の少ない緩やかな入試になりました。今年度はその反動が予想されていましたが,10人増でとどまり,実質倍率もほとんど上がりませんでした。駒場や日野台への移動のほか,八王子学園八王子や桜美林,麻布大学附属などの私学へも流れていると考えられます。

新宿

新宿は前年度入試で応募倍率が4年ぶりに1倍台(1.96倍)に下がり,実質倍率も1.6倍台まで落ち込みました。新宿としては比較的緩和された入試だったといえます。そのため,毎年高倍率になる人気校でさえ私立志向の影響を受けたと注目されました。しかし今年度は応募者が78人増え,不合格者も70人増加し,実質倍率も1.9倍台まで上昇しています。私立志向の高まりの中,今後も倍率の変動が大きくなる可能性があります。

国分寺

一方で国分寺は安定した入試が続いています。最近の5年間の平均実質倍率は1.46倍,平均不合格者数は118人なので,今年度は国分寺としての平均に近い入試になったといえるでしょう。ただ受検棄権率は9.0→7.8→9.0%と高いままなので私立志向の影響を全く受けていないとはいえないようです。

国際

国際は私立志向の影響を強く受けている学校といえます。もともと高倍率にはなるものの,受検棄権率が高く,私立高との併願者が多く応募している学校でした。それが前年度入試で56人の応募減になり倍率が急降下,不合格者は半減し実質倍率は近年にない1.4倍台まで落ち込みました。今年度は応募者は増加したものの18人増でとどまり,しかも受検棄権率が19%から21%にアップ,不合格者は50人台,実質倍率も1.5倍台と国際にしては緩やかな入試が続いています。

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