PAGE TOP

【2026入試続報】「棄権・取消」人数が語る私立志向のリアル。神奈川公立進学重点校・エントリー校の選抜状況!

入試情報

NEW!

2026.05.08

2026.05.08

神奈川県の公立高校受験の仕組みや選抜方法

今回と次回で神奈川公立高校の入試状況をいくつかの学校をとりあげてみていきます。

今回は,学力向上進学重点校とそのエントリー校です。

学力向上進学重点校

学力向上進学重点校8校合わせた志願者数は4,029人で前年度より99人増。志願者減になったのは小田原の1校だけでした。従って,私立志向の高まりの中でも重点校はその影響をあまり受けなかったようにみえます。多くの重点校で受検棄権者が前年度より増えていますが,これは公立の入試日程が2/17に繰り下げられたことで,私立高の合格発表との間隔が広がったことが原因と考えられます。その結果,棄権者が増えた学校では受検後取消の人数が減っています。従って,棄権者と取消の両方合わせた人数が大幅に増えた学校については,就学支援金拡充の影響を受けたと捉えることができます。

横浜翠嵐

慶應入試の日程変更が影響か。実質倍率は上昇も,選抜状況は3年間安定

横浜翠嵐の志願確定者数は736人で前年度(732人)より4人減,倍率は前年度(2.04倍)とほぼ同じ2.05倍でした。しかし実質倍率になるとグラフのようにやや上がっています。これは受検棄権者(24人)と受検後取消(22人)の人数が前年度(棄権14人,取消36人)より少なかったことと合格者数を募集人員と同数の359人に抑えたからです(前年度は361人)。棄権者が増えて取消が減ったのは,公立の検査日が2/17に繰り下げられたことに加え,慶應義塾の一般入試の検査から2次の面接がなくなり,合格発表が2/14から2/12に前倒しされたことが影響したと考えられます。そのような日程上の変更等により例年とは異なる動きがあったものの,選抜状況自体はこの3年間安定しており,今年度の私立志向の影響は受けなかったといえるでしょう。

川和

増学級により実質倍率は低下。志願者数は堅調も,入試期間中の私立流出が増加。

川和は実質倍率が下がり,前々年度並みの入試に戻りました。しかし倍率が下がったのは増学級になったからで,志願確定者数は452人と前年度(449人)とほとんど変わっていません。一方,受検棄権者は8→19人(1.8→4.2%)へと倍増,受検後取消は6→5人と1人減でとどまり,公立入試の期間中に私立高へ流出した受検生が前年度より増えました。しかし最近の5年間の棄権者と取消の人数は27→15→20→14→24人と増減を繰り返しており,今年度だけ特に多いとはいえません。

柏陽

志願者増を「棄権者増」が相殺。実質倍率1.5倍台が続く,3人に1人が不合格の激戦。

柏陽の志願確定者数は503人で前年度(490人)より13人の増(倍率1.54→1.58倍)でしたが,受検棄権者が13人増えた(4→17人,棄権率0.8→3.4%)ことで受検者数は486人と前年度と同数になりました。さらに追検査が4人(前年度はゼロ),取消が1人少なくなった(7→6人)ことで結果的にグラフのような前年度並みの選抜状況になりました。この2年間は実質倍率1.5倍台で受検生の3分の1が不合格になる激戦です。棄権者と受検後取消合わせて23人は前年度の11人より多いものの,2023年度と同数なので,今年度特に支援金拡充の影響を受けたとはいえないようです。

横浜緑ケ丘

「隔年現象」で倍率上昇。日程による棄権増はあるが,私立志向の影響は限定的。

横浜緑ケ丘はグラフをみてもわかるように,実質倍率が上がったり下がったりする隔年現象があります。今年度は上がる年に当たっており実質倍率は1.5倍台になりました。受検棄権者は前年度の1人から8人に増えましたが,取消は4人から1人に減っています。棄権者増は日程の関係によるものといえ,合わせて9人はそれほど多い人数とはいえない(2022年度より14→14→8→5→9人)ので,私立志向の影響はそれほど受けなかったと考えられます。

多摩

2年連続の倍率上昇で高人気。棄権・取消は近年最多で,私立支援金拡充の影響か。

多摩は志願確定倍率の時点で前年度との倍率差は+0.09ポイントありました(1.67→1.76倍)。しかし,受検棄権者が前年度の10人から25人へと増加(2.1→5.1%)したことで,実質倍率ではその差が+0.03ポイントに縮まりました。また受検後の取消は前年度と同じ9人で合わせて34人が公立入試の期間中に私立高等に流出しています。グラフをみると2年連続で実質倍率が上がっており高い人気が続いています。しかし棄権者と取消合わせた人数は近年では最も多く(2022年度より31→24→24→19→34人),この部分では支援金拡充の影響がうかがえます。

湘南

私立流出37人は近年最多。支援金拡充による緩やかな影響を受けるも実質倍率は安定。

湘南もグラフを見ると3年間同じような選抜状況が続いており,私立志向の影響は受けていないようにみえます。しかし受検後取消は17人から8人に半減したものの,棄権者が8人から29人に3倍に増え,合わせて37人が私立高に流出しました。この人数は近年では最も多い(2022年度より35→28→23→25→37人)ことから,支援金拡充の影響は若干あったと考えられます。もし前年度と同じ棄権者数と取消数であったとすると,不合格者は211人,実質倍率は1.59倍になっていました。

小田原

「特色検査比率の変更」が志願動向を左右。倍率アップの予想に反し,近年にない緩やかな入試に。

小田原は24人の志願者減と棄権者の増加(2→8人)により私立志向の影響を受けたようにみえます。しかし,特色検査の比率を「1」から「2」に変更しており,むしろこちらの影響の方が大きかったと考えられます。前年度までは隔年現象があり実質倍率は上がったり下がったりしていました。今年度は倍率アップの年に当たっていましたが,逆に下がり近年にない緩やかな入試になりました。

厚木

隔年現象通りに倍率アップ。しかし私立志向の影響で受検棄権・取消も増。

厚木にも隔年現象があり,今年度はその動き通りに倍率アップしました。しかし受検棄権者は5人から11人へと倍増,取消も4人から7人に増えるなど,私立志向の影響も受けたようです。実質倍率が2024年度や2022年度のような1.3倍台まで上がらなかったのも,私立高へ流出したことで受検者層が薄くなっているからかもしれません。

エントリー校

エントリー校10校合わせた志願者数は3,813人で前年度より93人の減でしたが,増加したところと減少したところが5校ずつとなり,特徴的な動きはありませんでした。しかし,重点校同様,受検棄権者が増えた学校が多くみられています。また志願者が増えた学校は,横浜国際を除く横浜市の学校(希望ケ丘,横浜平沼,光陵)と鎌倉,茅ケ崎北陵であったことから,大和や相模原から横浜市の学校へ,小田原や平塚江南から茅ケ崎北陵や鎌倉へといった「上り」方向への動きがありました。

希望ケ丘

志願者増も4年ぶりの「棄権者10人超」。私立志向の影響を受けるも倍率は1.4倍台を維持。

希望ケ丘の志願確定者数は527人で前年度(511人)より16人の増でしたが,棄権者が2人から12人に増加したことから,受検の段階では6人の差に縮まりました。棄権者が10人を超えたのは4年ぶりのことで,この部分において私立志向の影響が現れたといえるでしょう。しかし,実質倍率は前年度並みの1.4倍台で,棄権者増が入試状況に大きな変動を与えるまでには至りませんでした。

横浜平沼

実質倍率1.3倍台で3年連続安定。私立流出は微増するも,影響は軽微。

横浜平沼もこの3年間実質倍率1.3倍台で安定しており,一定の人気を維持しています。しかし受検棄権者は7人から12人に増,取り消しは6人から5人となり,合わせて17人が公立入試の期間中に私立高等へ流出しました。しかしこの人数は最近の5年間(8→21→11→13→17人)の中では多い方ではありますが特に大幅に増加したともいえないので,私立志向の影響は軽微であったといえるでしょう。

光陵

私立志向の影響を受けず,低倍率から脱し人気回復へ。

光陵は2024年度,2025年度と2年間続いた実質倍率1.2倍台の低倍率から抜け出し,1.3倍台にアップしました。不合格者数も100人近くまで増えています。受検棄権者も3人から5人,取り消しは5人から4人と大きな増減はなく,私立志向の影響を受けずに人気は回復傾向にあるといっていいでしょう。

横浜国際「国際」

前年度の反動で志願者大幅減。棄権者の倍増もあり,実質倍率は1.1倍台に。

横浜国際「国際」は前年度の高倍率の反動で38人の志願者減となり実質倍率も1.1倍台に下がりました。受検棄権者は3人から7人へと倍増しているので,この倍率低下は私立志向の影響も受けたものかもしれません。グラフにはありませんが,「バカロレア」も志願者減(25→22人)となり,受検者数は募集人員と同じ20人でした。また海外帰国生徒募集で取消が1人出たことから「国際」から1人合格者を追加しました。

横須賀

2年間の高倍率から一転して志願者減。近隣校の動向含め,私立高への流出の可能性。

横須賀は2024年度,2025年度と比較的高めの倍率が続いたためか,今年度は34人の志願者減で実質倍率1.2倍台に下がりました。横須賀から流れやすい追浜や市立金沢の志願者も減少していることから私立高へ流出している可能性があります。

鎌倉

2年連続の学級増で実質倍率は低下。不合格者数の少ない緩やかな入試に。

鎌倉の志願者は19人増えましたが,実質倍率が1.2倍台に下がったのは学級増での募集になったからです。不合格者72人は近年では少ない方で,鎌倉としては緩やかな入試になったといえます。受検棄権者は3人から9人に増え,受検後取消もゼロから2人と私立高に流出した受検生も増えました。これまで9学級の増学級募集が2年間続いたことはないので,来年度は元の8学級募集に戻る可能性があります。

茅ケ崎北陵

平塚江南からの流入で志願者増か。私立流出者も近年最多。

平塚江南

前年度の反動で大幅志願者減。実質倍率1.1倍台と近年にない緩やかな入試に。

平塚江南は前年度の倍率アップの反動で65人の大幅な志願者減(439→374人)となり,実質倍率は1.1倍台まで下がって,平塚江南としては近年にない緩やかな入試になりました。また,受検棄権者が2人から9人へ,受検後取消が3人から5人に増加していますが,前々年度は棄権者4人,取消9人だったので,今年度が特別私立高に多く流出したとはいえません。しかし370人台の志願者数は少ない方なので,茅ケ崎北陵や鎌倉への移動のほか私立高にも向かったと考えられます。

大和

7年ぶりの志願者400人割れ。「隔年現象×私立志向」の相乗効果で大幅な倍率ダウン。

大和は57人の志願者減(436→379人)で実質倍率は1.3倍台に下がり,不合格者は100人を切りました。志願者数が400人に達しなかったのは7年ぶりになります。グラフをみると実質倍率は上がったり下がったりする隔年現象になっており,今年度は倍率ダウンの年でした。しかしここまで大幅に下がったのは私立志向の影響の結果といえるでしょう。受検棄権者も7人から15人に倍増,受検後取消は4人から3人になったものの,合わせて18人が公立高入試期間中に私立高等に流れました。

相模原

私立志向の影響を受けず,志願者数は5年間安定の「横ばい」。

相模原の志願者数はこの5年間340~360人程度で安定しており,グラフを見ても実質倍率はほぼ横ばいで大きな変動はありません。今年度は受検棄権者が7人から11人に増えたものの,受検後取消は2人から1人合わせて12人で,特に多い人数とはいえません(2022年度より11→7→7→9→12人)。従って,今年度の私立志向の影響はさほど受けず一定の人気を保ったといえるでしょう。

あなたの条件に合った

志望校検索サイトを
見てみよう!

あなたの条件に合った
志望校検索サイトを
見てみよう!

Research

1都3県(東京・神奈川・千葉・埼玉)の志望校探しのお手伝いをいたします。
「単願入試」「併願入試」「都立高校入試」に特化したサイトをはこちらから。