今春の神奈川県公立高入試を振り返ってみましょう。
目次
<全体概況>
- 志願倍率は1.11倍で,今の入試制度になった2013(H25)年度以降で最も低い倍率を記録しました。
- 志願変更後の定員割れ校と欠員数は42校2,021人で過去最多です。
- 志願取り消し・当日欠席者数は810人,取り消し・欠席率は1.8%で過去最高です。
- 不合格者数は5,562人で前年度より約1,900人減り,過去もっとも少ない緩やかな入試になりました。
- 第二次募集の募集人員は2,108人で過去最多,志願倍率は過去もっとも低い0.09倍でした。
<生徒数と募集人員>
募集人員を発表したときに示された中学3年生の生徒数は66,339人で前年度同時期の人数(66,307人)と比べて32人の微増。公立の募集人員は特別募集・中途退学者募集を除くと39,431人で前年度(39,395人)より36人の微増と大きな変動はありませんでした。
<募集停止,新設,学級の増減>
募集停止は以下の5校
田奈,大井,市立南,小田原城北工業,麻生総合
新設校は次の2校
大井と小田原城北工業の統合校「 小田原北」 ・・普通科クリエイティブスクール,工業科
田奈と麻生総合の統合校「 青葉総合」 ・・総合学科クリエイティブスクール
学級増13校
| 学校名 | 増 |
|---|---|
| 川和 | ⑧→⑨ |
| 舞岡 | ⑧→⑨ |
| 松陽 | ⑦→⑧ |
| 生田 | ⑨→⑩ |
| 百合丘 | ⑨→⑩ |
| 追浜 | ⑦→⑧ |
| 鎌倉 | ⑧→⑨ |
| 藤沢西 | ⑦→⑧ |
| 西湘 | ⑧→⑨ |
| 伊志田 | ⑦→⑧ |
| 座間 | ⑦→⑧ |
| 横浜清陵 | ⑦→⑧ |
| 座間総合 | ⑥→⑦ |
学級減3校
| 学校名 | 減 |
|---|---|
| 金井 | ⑨→⑧ |
| 七里ガ浜 | ⑩→⑨ |
| 寒川 | ⑦→⑥ |
※公立高校の募集の詳細は以下の記事でご覧になれます。
2026(R8)年度 神奈川県公立高校入試について:新設2校・定員増減・倍率の行方 | 志望校選びのヒントをお届け!【高校受験エクスプレス】
<共通選抜(全日制)>
志願締め切り時の状況
特別募集と中途退学者募集を除く募集人員39,431人に志願締め切り時の志願者数は43,852人,志願倍率は前年度(1.17倍)より0.06ポイントダウンし,今の入試制度になった2013年度以降で最も低い1.11倍になりました。2026年度から国の就学支援金の所得制限の廃止,支援金の増額が受験生を私立高に向かわせ,公立離れが一気に進んだようです。
志願変更と定員割れ・欠員の状況
志願変更を行ったのは3,151人,変更率は 7.2% (前年度7.4%)で,ここのところ7~8%の高い水準で推移しています。
定員割れの学校は42校,欠員は前年度(1,438人)より583人の大幅増で 2,021人 と2,000人を数え過去最多になりました。
志願確定状況
志願確定者数は43,821人,志願確定倍率は 1.11倍 で締め切時と変わっていません。
生徒数に対する志願者の割合は3.4ポイント下がり 66.1% ,これまで縮小傾向にあった募集人員の枠(収容率)は前年度と変わらなかったこともあり倍率は急降下しました。
学科別 志願確定状況
学科別でみると,普通科は1.16倍で前年度より0.06ポイントダウン,単位制普通科は0.1ポイント下がって1.03倍,専門学科も農業科,工業科,福祉科など多くの学科でダウン,単位制専門学科,総合学科も下がり,公立高全体で就学支援金の拡充による私立志向の影響を受けました。
[主な学科の応募倍率]
| 学科 | 2023 | 2024 | 2025 | 2026 |
|---|---|---|---|---|
| 普通科 | 1.23 | 1.24 | 1.22 | 1.16 |
| 農業科 | 0.99 | 1.06 | 1.08 | 1.06 |
| 工業科 | 0.87 | 0.88 | 0.91 | 0.86 |
| 商業科 | 1.04 | 1.08 | 1.03 | 1.05 |
| 福祉科 | 0.58 | 0.55 | 0.74 | 0.66 |
| 専門学科計 | 0.93 | 0.95 | 0.98 | 0.94 |
| 単位制普通科 | 1.20 | 1.18 | 1.13 | 1.03 |
| 単位制総合学科 | 1.08 | 1.16 | 1.13 | 1.08 |
| 単位制専門計 | 1.24 | 1.18 | 1.25 | 1.10 |
| 全日制計 | 1.17 | 1.18 | 1.17 | 1.11 |
※専門学科計,全日制計には上記に記載されていない学科の分も含まれます。
受検と合格者の状況
追検査含む受検者数は 43,173人 ,受検倍率は前年度より0.07ポイント低い 1.09倍 でした。
受検後の取り消しは277人で合格者数は37,334人,実質倍率(取り消し除く受検者÷合格者)は 1.15倍 となり前年度より0.05ポイントもダウンしました。実質倍率はグラフにあるように急激に下がっています。受検倍率は前年度と0.07ポイント差がありましたが,実質倍率で0.05ポイントに縮まったのは欠員が多く合格者が少なかったからです。
不合格者数は前年度より1,862人減って 5,562人 と過去最も少なく,全体的に緩やかな入試になりました。
二次募集
全日制の第二次募集の募集人員は 2,108人 で前年度(1,479人)より大幅増,過去最多となりました。
志願者数は前年度より101人少ない180人で倍率は0.09倍にダウン,0.1倍に達しなかったのは初めてです。
志願変更は5人が行い,取り消しは3人,志願確定者数は179人となり志願確定倍率は0.08倍でした。その後,176人が受検し全員合格しています。
