高校を受験するにあたり、受験に関わる専門用語を理解していないと、志望校選びや出願、入試で困ってしまうことがあります。このような事態を防ぐために、受験準備を始めるときに、専門用語の正しい意味を理解しておくことが大切です。
本記事では、受験生が知っておきたい高校受験用語について、詳しく解説します。
出願・受験・成績に関する用語
高校受験の出願や受験に関する主な用語は下記のとおりです。
- 単願
- 併願
- 推薦
- オープン入試
- 併願推薦・併願優遇
ここでは、それぞれについて詳しく解説します。
単願
単願は専願とも呼ばれる私立高校の受験方法のひとつです。合格した場合、その高校に必ず入学することを約束して受験します。
内申基準が設けられていることもありますが、基準点は併願と比べると低めです。なお、合格した場合、ほかの高校を受験することはできません。
推薦と異なるポイントは、学力検査を受けなければならないことです。ただ、余程学力検査の結果が悪かった場合を除いて、多くの場合は合格することができるといわれています。
併願
併願も私立高校受験方法のひとつです。受験した高校に合格した場合、入学権利をキープしたまま、ほかの高校を受験することができます。
ただし、併願の場合であっても、ほかの高校をいくつでも受験できるというわけではありません。公立高校のみ・複数校可能など、それぞれの高校が条件を定めています。
推薦
推薦は中学校での成績などが基準点をクリアしているとき、中学校長の推薦によって出願できる入試方法です。
推薦も単願と同様、合格した場合はその学校に必ず入学することになります。ほとんどの場合で学力検査がなく、代わりに面接や作文・小論文などが行われます。
また、生徒が自分自身を推薦する「自己推薦」を採用している学校もあります。内申点以外では、模試などの偏差値を加味したうえで合否を判断されることもあるようです。
オープン入試
オープン入試はフリー入試とも呼ばれる私立高校の入試方法で、入試当日の成績で合否判断が出されるものです。
オープン入試の場合、合否に中学校の成績が影響しません。入試当日の実力で受験に挑戦することができます。
併願推薦・併願優遇
併願推薦とは、第一志望校が不合格だった場合、最初に受けた私立高校に入学することを約束して推薦入試を受験する方法です。B推薦や推薦IIと呼ばれることもあります。
併願優遇は私立高校を一般入試で受験し、第一志望校に不合格だった場合は、その私立高校に入学することを約束するものです。
どちらの場合も内申基準が設定されていることがあります。基準は学校によって異なりますが、単願と比べると高く設定されることが多いようです。
成績に関する用語
高校受験の成績に関する用語は下記のとおりです。
- 偏差値
- 内申書
- 通知表
- 倍率
それぞれについて詳しく解説します。
偏差値
偏差値は、模試の結果によって出されます。志望校が同じ同学年の生徒のなかで、自分がどれくらいの成績に位置するのかを示す数値です。
自分の成績の参考になる数値ですが、模試によって問題の難易度や受ける生徒が異なります。ひとつの基準として活用しましょう。
内申書
内申書は、中学校での成績や生活態度を、生徒一人ごとに資料化したものです。高校受験の合否判定の判断材料に使われます。
内申書には成績を数値化した内申点が記載されます。これは調査書点とも呼ばれるものです。内申点は各学年の5段階評価(評定)と9教科の数値（45点満点）によって決まります。
通知表
通知表とは学期ごとの学業成績や生活態度について記載されている書類です。通知表に記載されている各教科の評定は内申点に影響します。
倍率
倍率とは各高校の定員に対して何倍の受験生が入学を希望しているのかを表している数値です。受験者数÷募集定員＝倍率となります。たとえば150名定員の学校に300名の受験者がいた場合は、300÷150＝2（倍）です。
定員は学校や学科・コースごとに決められています。倍率が高ければそれだけ入学を希望している生徒が多いということですから、それだけ競争率が高くなります。
なお、倍率は競争率を表すひとつの指標ですが、倍率だけで高校受験の難易度が決まるというわけではありません。
受験用語の意味をしっかり理解しよう
高校受験を成功させるためには、受験用語についても正しく理解しておくことが大切です。
受験の時期が迫ってくると受験用語を耳にする機会はどんどん増えていきます。
「なんとなくわかっているつもり」にしておかず、疑問に思った用語があれば、しっかり確認しておきましょう。
